〈インタビュー〉時価総額でアサヒに肉薄!株価急伸のキリンHD社長が明かす「脱・酒類一本足」と失敗を生かすM&A戦略 | ビジネス | 東洋経済オンライン

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国内ビール大手のキリンビールを傘下に持つキリンホールディングス(HD)。主力の酒類事業は、国内市場の中長期的な縮小が課題となる中、同社はヘルスサイエンス(健康関連)事業に活路を見出している。
2026年8月には、約2200億円を投じてカナダのサプリメント最大手、ジェイミソン・ウェルネス社の買収を発表。将来の3本柱の一角として、ヘルスサイエンス事業の育成を急いでいる。
キリンHDのこうした動きに株式市場も反応している。ヘルスサイエンス事業が初めて黒字化した25年の中盤から、同社の株価は上昇トレンドに入った。26年9月1日には時価総額が約2兆4980億円となり、上場来高値を更新した18年4月の水準に近づいている。酒類競合で同業の中では時価総額でトップに君臨するアサヒグループホールディングス(GHD)との差も急速に縮まっている。
この10月からは、これまで差が付けられていたビールと発泡酒・新ジャンルの酒税額が一本化され、価格差が縮小する。苦戦が続いてきたビールにとっては追い風が吹く。業界にとって大きな転換点を迎えるタイミングで「酒類だけの会社」から脱却を図ろうとするキリンHD。今後の舵取りについて、南方健志社長COO(最高執行責任者)に聞いた。
アサヒに接近も「意識はしない」
――25年8月から株価が急上昇しています。時価総額では、競合のアサヒGHDに急接近しています。
潮目が変わってきたな、という実感はある。
ヘルスサイエンス事業の中長期的な成長に対して市場から信任をいただけるようになったこと。既存事業がしっかりと計画通りの実績を着実に生み出し続けていること。この2つの要素が重なり、現在の株価に結びついていると受け止めている。
ただ、このレベルで満足しているわけではない。次なるステップアップにどうつなげていくかは、役員間で今の大きなテーマとして議論している。時価総額というものは、あくまでそうした取り組みの結果としてついてくるものだと捉えている。

――とはいえ、背中が見えてきたライバルであるアサヒGHDの存在は意識するのでは?
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いくた りゅうのすけRyunosuke Ikuta
食品・飲料・酒類・たばこ業界を担当。テレビ局記者として長野県、北海道、東京での勤務を経て、2025年10月東洋経済新報社入社。土曜日は娘と遊び、日曜日は社会人サッカーチームの試合で汗を流す生活を送っている。兵庫県出身。
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