[ITmedia News] SpaceXの大型ロケット「Starship」、初めて地球周回軌道に到達 次世代Starlink衛星26基を投入
著者
梅林日奈子
[ITmedia]
米SpaceXは9月28日(現地時間)、大型ロケット「Starship」の14回目の飛行を実施し、宇宙船が初めて地球周回軌道に到達したと発表した。衛星インターネット「Starlink」向けの次世代通信衛星26基を軌道に投入し、全基との通信を確認したという。
Starlink V3に搭載したカメラで撮影した映像(Starlink公式Xの投稿動画より引用)
打ち上げは米テキサス州の発射拠点「Starbase」から、米中部時間の午前7時48分(日本時間28日午後9時48分)に行った。これまでの13回はいずれも地球を周回する軌道には入らない「準軌道飛行」だったが、今回は初めて周回軌道に到達し、実用の通信衛星を運んだ。
ただし同社によると、打ち上げ後に宇宙船の宇宙空間用エンジン「Raptor」1基が予定より早く停止したため、残る5基の燃焼時間を延ばして推力の低下を補い、その後、地球周回軌道に入ったという。これにより、当初は約10時間を予定していた飛行を短縮。SpaceXの公式Xアカウントによると、軌道上での飛行は3時間にとどまった。Starshipはその後、事前に安全を確保した太平洋の海域に着水した。
地球に帰還し、太平洋上の事前に安全を確保した海域に着水するStarship(SpaceX公式Xの投稿動画より引用)
今回投入したのは、衛星インターネットサービス「Starlink」の通信網を拡充する第3世代の通信衛星「Starlink V3」。公式紹介ページによると、1基当たりの通信容量は下り1Tbps(毎秒1テラビット)、上り160Gbpsとなる設計で、第2世代と比べて下りは約10倍、上りは約22倍になるという。
Starshipは、人や貨物を載せる宇宙船と、それを宇宙へ押し上げるロケット「Super Heavy」の2段構成。同社は、飛行後に両方を回収して繰り返し使い、地球周回軌道や月、火星へ人や貨物を運ぶことを目指している。
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