[ITmedia ビジネスオンライン] 「スガキヤ」は今度こそ関東で成功できるか 過去には「2度の撤退」、克服すべき課題は?
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
ラーメンを主力とするファストフードチェーン「スガキヤ」は10月15日、横浜市の長津田に関東1号店をオープンした。同店では、オープンから1週間が経過した現在も行列ができている。10月29日には、神奈川県厚木市に2店舗目を出店する。
運営するスガキコシステムズ(名古屋市)はスガキヤ約300店舗を展開しており、エリアは東海地方が中心だ。同地方のソウルフードとして親しまれている。
スガキヤは過去に2度、関東に進出したものの、いずれも撤退している。今回が3度目の挑戦だ。だが、失敗した当時よりも競合は増えている。麺類では日高屋や幸楽苑、餃子の王将などがしのぎを削り、ファストフード市場ではマクドナルドなどのバーガーチェーンも強い。「三度目の正直」となるのだろうか。スガキヤの関東における可能性を探っていく。
東海地方のソウルフード「スガキヤ」とは?
スガキヤのルーツは1946年に創業した、ぜんざいやパンなどを販売する甘味処だ。1948年には、商品ラインアップにラーメンを加えた「寿がきや」を出店。同店は現在のスガキヤの源流となった。1958年にはイメージキャラクター「スーちゃん」が誕生した。
スガキヤの関東進出は「三度目の正直」となるか(出所:スガキヤプレスリリース)
1969年、初のショッピングセンター内店舗を「ユニー大曽根店」(当時は百貨店「ほていや」)に出店。以降、商業施設内への出店を強化していく。直営店舗数は1973年に100店舗を達成し、1983年に300店舗となった。現在は郊外型モールや総合スーパー、ホームセンターなどの商業施設内を中心に出店している。
豚骨スープに魚介を合わせたラーメンを主力に、チャーハンやポテト、コロッケなどのサイドメニューも展開する。ソフトクリームやクリームぜんざい、あんみつなどの甘味も充実しており、アルコールは販売していない。ラーメン専門店というより、ファストフード店の構成だ。今はあまり見かけなくなったが、主にイトーヨーカドー内に出店していた「ポッポ」のような存在である。
ワンコインで抑えられる価格の安さが強み
筆者はオープンから5日後、関東1号店の「カエデウォーク長津田店」を訪れた。カエデウォークは最寄りであるJR長津田駅から離れた環状4号線近くに位置し、スガキヤは同モール2階のフードコートにある。オープン初日は2時間待ちになるほどの行列ができたという。筆者が訪れた際は昼時を過ぎていたものの、30分ほど並んだ。
筆者の主観だが、ラーメンは回転すしのサイドメニューとして提供される商品と同レベルの味だ。ラーメン専門店のような重厚感はなく、優しい味である。サイドメニューの「ザクザクポテト」は外側に衣がついており、名称通りザクザク感のあるポテトだった。
最大の特徴は、低価格であることだ。「ラーメン」は単品で490円、ご飯ものやソフトクリームが付いたセットは1000円前後である。スイーツはいずれも500円未満だ。なお、関東の価格は東海地方より60円高く設定している。
東海地方では甘味まで充実したメニューの豊富さや価格の安さが支持されてきた。子ども連れや小腹を満たしたい客に適した業態である。
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.
