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Wednesday, October 28, 2026

[ITmedia ビジネスオンライン] ファンケル、年50万件の問い合わせ「AIが分析」 コンタクトセンター業務はどう変わった?

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 化粧品や健康食品を扱うファンケル(横浜市)には、日々、顧客からさまざまな問い合わせが寄せられる。商品の使い方や選び方、定期購入の仕組み──。そこには、顧客が商品やサービスに感じている本音や、オペレーターの応対レベルを評価する手掛かりも含まれている。

 同社は2026年9月から、顧客の声(VOC:Voice of Customer)を分析する新基盤「FANCL COE LINK」(ファンケル コエ リンク)の運用を本格的に始めた。AI技術で通話内容をテキスト化し、顧客の期待や不安の変化を捉え、潜在ニーズを可視化。加えて、オペレーターの応対品質の評価も支援する。これまで人手に頼っていたVOC分析を効率化し、顧客理解を深めることを目指す。

人力で進めていたVOC分析 問い合わせは年間50万件

 「一言で言うと、これまでは人力でした」

 同社CXデザイン部長の佐野博一氏はこう話す。

 同社のコンタクトセンターには、電話やメール、チャットなどを通じて、年間約50万件の問い合わせや相談が寄せられる。2025年の実績では、問い合わせが約38万件、美容・健康相談が約12万件だった。商品の使い方や健康食品の摂取タイミングなどについての質問、複数ある商品からどれを選ぶべきかなど、内容は幅広い。

 こうした顧客の声を活用するため、これまではオペレーターが通話後に会話を要約し、顧客管理システムに入力する必要があった。長い会話を決められた形式にまとめる作業には時間がかかり、記録する人によって着目点も異なっていた。

 「長い会話の中で、本来は残してもらいたい情報がそぎ落とされたり、顧客の温度感、生の声が削がれたりすることもありました」

 例えば、定期購入の変更画面が分かりにくいという問い合わせがあったとする。手続きが完了したことだけを記録する人もいれば、Web画面の使いにくさに注目する人、定期購入の仕組みそのものに課題があるのではないかと考える人もいる。同じ会話でも、記録するオペレーターによって視点が変わっていた。

 「一つの会話の中に、いろんな切り口の視点がある」。従来は、特定のテーマを分析する際、要約データを抽出して一件ずつ目視で確認していた。「情報の処理量として、見られる量に限界もありました」と佐野氏は話す。

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