GMO「お名前.comデスクトップクラウド」を襲ったサイバー攻撃、熊谷代表が「人生の全てを賭ける」と断言した意味 | ビジネス | 東洋経済オンライン

INDEX
ハッカーたちは個人の懐まで標的にし始めた――。
10月21日、GMOインターネットグループは子会社GMOインターネットが提供する、外国為替証拠金取引(FX)の自動売買に使うレンタルサーバーサービス「お名前.com デスクトップクラウド」で、第三者による不正アクセスがあったと発表した。
発端は同月19日、ユーザーから問い合わせを受けたことだった。GMOはすぐに調査に着手し、20日には不正なプログラムを確認。新規申し込みを停止した。対外公表した21日には全プランのサーバーを順次停止。さらに同日以降、ユーザーから「取引口座で身に覚えがない操作をされた」など、2次被害の報告が届く。22日、GMOは警察に相談した。
SNSには2次被害に関する書き込みが続々とアップされている。金融コンサルタントのいちか(@ichikaFX、20代女性)さんも書き込んだ一人。東洋経済の取材に「約430万円の被害を受けた」と語る。「お名前.com デスクトップクラウド」で複数の取引口座を運用していたが、そのうちの1つが狙われたという。
「事件が発生した直後は被害を広げないため、ほかの口座でトレードできないようにブローカー(仲介業者)に連絡し、ロックしてもらった」(いちかさん)
X(旧ツイッター)では数十万円、数百万円の損失を被ったとの声が相次いでいる。自動売買が24時間行われているため、多くのユーザーが眠っている深夜帯にも数分で数十回の不正操作が行われていたと書き込むユーザーもいる。
どこまでAIが介在しているのかは不明だが、人力でできる仕業ではないというのが業界関係者の間の支配的な見方だ。ハッカー集団と思われる攻撃者は、破壊(消滅)した金額が計66億円、後に77億円になるという記録を残している。
ハッカー集団が言及したシステムの脆弱性
ハッカー集団はまず、ユーザーのPCとつながったサイバー空間上のVPS(仮想専用サーバー)に侵入。保存されていたIDやパスワードなどの認証情報を取得したとみられる。このIDやパスワードを用いて、ユーザーが証券会社やFX会社に持つ取引口座で自動売買を繰り返した。今のところユーザーの被害は、不正アクセスによって売買が何回も決済されたことによる差損や手数料とみられる。
「お名前.com デスクトップクラウド」の累計契約数は20万件以上。第三者に閲覧された可能性があるサーバーは2万6739台あり、取引口座が開設された国内外の証券会社は70社以上だという。料金は廉価帯で月額2640円と同業他社並みだが、「月3000円足らずで億円単位の取引ができることを考えれば安い」(関係者)。
この記事は有料会員限定です
残り 2302文字
関連記事
本文の内容に基づいた記事をピックアップしています
フォローすると、最新記事をメールでお知らせします。
おおの かずゆきKazuyuki Ohno
ITや金融、自動車、エネルギーなどの業界を担当し、関連記事を執筆。資産運用や相続、年金、介護など高齢化社会に関するテーマでも、広く編集を手がける。Xは大野和幸。
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.