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Thursday, October 15, 2026

[ITmedia News] “コネクテッドカー”はGoogleやMetaにどれだけ情報を送っている? 21車種30アプリを調査

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著者 山下(Seamless) 山下(Seamless)

[ITmedia]

Innovative Tech:

2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選、解説する。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。X:@shiropen2

 米ノースイースタン大学に所属する研究者らによる、国際会議「IMC ’26」で採択された論文「Automatic Transmission: An Empirical Study of Data Privacy in the Connected Vehicle Ecosystem」は、コネクテッドカーにおけるデータプライバシーの実態を調査した研究報告だ。

実験対象の車両

 コネクテッドカーと呼ばれる自動車は、走るスマートフォンと呼ばれるほど多機能になり、常にインターネットと接続されている。便利になる一方で、リアルタイムの位置情報など、プライベートなデータがどう扱われているのかという懸念が高まっている。

 研究チームは、自動車21種と、車両と連携するスマホアプリ30種類を対象に、実際のデータ送信の実態を調査した。

21車種の内訳と、各車両に対して実施されたテスト項目

 車両の通信を調べた結果、テストした21台中19台が、広告やデータ分析、地図・ナビ、音楽配信、CDN、クラウドなどを行う第三者企業(サードパーティー)へ何らかのデータを送信していることがわかった。送信先の企業としては、Google(13台)、Amazon(12台)、Spotify(8台)、Microsoft(6台)、Meta(3台)などが挙げられる。

車両と連携アプリから外部サーバーへの通信を傍受する概念図

 さらに、11台に対して、電波を遮断する特殊なテントを使って携帯電話回線(セルラー通信)を物理的に遮断する実験を行ったところ、一部の車は自らWi-Fi回線に切り替え、追跡業者へデータを送り続けようとする挙動を見せた。

車のWi-Fi通信データを記録するために車内に設置された、Raspberry Piで作ったWi-Fiアクセスポイント

電波を遮断するテント内に格納して実験環境を構築している様子

 次に、自動車メーカーが提供するアプリを分析した結果、30のアプリのうち7つが、車両識別番号(VIN)、メールアドレス、電話番号、位置情報の機密データのいずれかを、第三者企業へ送っていた。

自動車メーカーの公式連携アプリが、車両識別番号(VIN)や位置情報、連絡先といった機密データを第三者企業へ送信している実態をまとめた表

 車両識別番号は車ごとに固定されているため、これが個人の連絡先などと結びつけられると、ネット上での行動履歴と紐付けられ、ユーザー追跡が可能になってしまう。

 研究チームがこの調査結果を17の自動車メーカーに報告したところ、3社からは返答がなく、回答した14社は観測されたデータ送信はサードパーティーとのサービス契約の範囲内だと説明した。

 総じて、ソフトウェアで制御される車両のデータ管理は消費者の責任とする傾向が見られた。現状のシステムでは、消費者はプライバシー上の懸念があっても規約に同意するか、リモートスタートなどの機能を諦めるか、あるいは車そのものの使用をやめるという選択を迫られている。

 ただし、ホンダだけは指摘を受けてデータの削除を要請し、位置情報の送信を停止するようアプリを修正する対応をとった。

Source: Zagson, N., Gillespie, S. E., Veara, J., Patel, D., Choffnes, D., Mislove, A., Ranganathan, A., Sapiezynski, P., & Wilson, C. (2026). Automatic Transmission: An Empirical Study of Data Privacy in the Connected Vehicle Ecosystem. In Proceedings of the 2026 ACM Internet Measurement Conference (IMC ’26). ACM. https://doi.org/10.1145/3777912.3839795

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Innovative Tech

2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選、解説している。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。

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2014年から幅広い分野の研究論文をピックアップして解説しているメディア「Seamless」(シームレス)を主宰している。

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