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Thursday, September 24, 2026

〈幹部直撃〉セールスフォースが出した「SaaS終末論」への答え…アンソロピック、エヌビディアと相次ぐ提携の舞台裏 | ビジネス | 東洋経済オンライン

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アンソロピックのダリオ・アモデイCEO(左)は、米サンフランシスコで行われたセールスフォースのイベントにおける基調講演に登場。右はセールスフォースのマーク・ベニオフCEO(写真:セールスフォース)

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SaaS(Software as a Service、サース)の死を克服へ――。

CRM(顧客関係管理)ソフト世界最大手のセールスフォースは、米サンフランシスコで開催した年次イベント「Dreamforce 2026」(9月15〜17日開催)で、AIサービス大手のトップを次々に招き、各社との良好な関係を印象付けた。2026年初めにアンソロピックが開発したAIエージェント「Claude Cowork(クロードコワーク)」は、SaaSの死を招くという議論を巻き起こしたが、敵と見られていた相手と手を組むことで、セールスフォースの株価は回復基調にある。

セールスフォースのパートナーシップ戦略は、SaaSの趨勢を占ううえでどのようなインパクトがあるのか。グローバルパートナーシップ兼事業開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデント(EVP)のニック・ジョンストン氏に、現地で聞いた。

「SaaS不要論」への最大の反証

――8月26日に第2四半期決算と併せて発表されたアンソロピックとの戦略的パートナーシップ「Claudeforce(クロードフォース)」 は、年初来低迷していたセールスフォースの株価を大きく押し上げました。この提携が持つ意味は何でしょうか?

両社による提携は、われわれが手作業で静的なUI(ユーザーインターフェイス)を操作していた従来のエンタープライズソフトウェアから、ビジネスルールや安全性を厳密に守りながらAIエージェントが動的に推論・実行するエージェンティック(自律的)な業務環境へ進化することを意味している。

これによりセールスフォースのユーザーは、セールスフォースに直接ログインすることなく、クロードの画面上からデータの参照・更新やガバナンスの利いた(編集注・安全かつ信頼性の高い運用という意味)アクションを実行することができる。クロードフォースは商談準備やパイプライン更新など、37種類の事前構築された営業スキルから提供が始まっており、今後はカスタマーサービス、マーケティング、金融やヘルスケアなど特定業界向けのワークフローにも拡張される。

この提携は、両社の現場社員が互いのツールを組み合わせて利用していた実務パターンから生まれた。アンソロピックは自社のCRM基盤としてセールスフォースを採用・運用しており、セールスフォース側も社内の全開発者やナレッジワーカー向けにクロード・エンタープライズやクロード・コードを推奨AIツールとして導入している。

セールスフォースは、自社プラットフォームのUIをChatGPT、Gemini(ジェミニ)、Microsoft Teamsなどにも置き換える「AIforce」戦略を進めているが、その中でもアンソロピック社は最も手厚く共同開発を進めてきた最優先パートナーと位置づけている。

AI開発のペースを調整すべきだと主張していたアンソロピックのダリオ・アモデイCEO(左)はセールスフォースのイベントで、「仮に今後のAI技術の進化を今ここでストップさせたとしても、現在の技術が持つ潜在的価値のまだ5〜10%程度しか企業は活用できていない」と語った(編集部撮影)

――半年前までは、アンソロピックのAIエージェントであるクロードコワークがSaaS企業の存在を脅かすと見られていました。セールスフォースはSaaSの死を克服したと考えてもいいのでしょうか?

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にかいどう りょうまRyoma Nikaido

2008年東洋経済新報社入社。産業担当や週刊東洋経済編集部の大型特集を歴任。20〜21年に会社を休職して、アメリカに留学(フルブライト奨学生)。帰国後は再び週刊東洋経済編集部に所属した後、解説部でアメリカの政治経済やテック情勢を担当。24年7月から3度目の週刊東洋経済編集部所属。直近では「上場企業クライシス」「半導体 異変」「進撃のアクセンチュア」などを取りまとめた。

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