ポストトランプ〈次期大統領〉は誰が有力か…共和党大敗でヴァンス氏に暗雲、大勝でも喜べない分裂・民主党の本命不在 | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

次期大統領選の有力候補者たち。右から民主党のジョン・オソフ上院議員、ギャビン・ニューサム・カリフォルニア州知事、カマラ・ハリス前副大統領、共和党のJ・D・ヴァンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官、ロン・デサンティス・フロリダ州知事(写真:ブルームバーグ)
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中間選挙の大勝でリベラル派は狂喜している。「トランプ時代の終わりの始まり」「トランプ大統領なきMAGA(アメリカを再び偉大に)は自壊していく」といった論調がメディアで溢れている。
ただ、アメリカを分断してきた価値観をめぐる争いが、今回の中間選挙で決着を見たわけではない。歴史を振り返れば、アメリカ政治はときに大胆な展開を示し、一方の政党が支配する状況が出現するが、それは永遠には続かない。民主党も、共和党も、壊滅的な敗北を喫した後、驚異的な復活を遂げた例は歴史の中に幾度もある。
「青い波」は民主党への信任というより、反トランプの結果
アメリカのニュースサイト『Axios』は「民主党という政党そのものの人気は、米内国歳入庁よりも低く、共和党よりもブランドイメージが悪い。『大勝』と、有権者から政策実行を託された『信任』とは別物である。この2つを混同すれば、民主党は今回の結果を過大評価し、2028年の大統領選へ向けて依然として抱える深刻な信頼性の問題を見落としてしまう恐れがある」と指摘している(26年11月3日「Democrats could learn wrong message from a blowout victory」)。
トランプ大統領は共和党を破壊し、支配し、「トランプの党」に変えてしまった。党から穏健派を放逐し、トランプ大統領の追随者や支持者だけの党にしてしまった。独裁的な権力を振るう大統領に適切なアドバイスを行う側近はいなかった。トランプ大統領は自分に忠誠心を示す人物を選挙で公認し、彼らの政治家としての「質」を問うことはなかった。多様性を欠いた組織は脆弱である。多様性を失い独裁的になったがゆえに、共和党は客観的に敗北の総括を行うこと自体が難しいかもしれない。
民主党も、22年の中間選挙での勝利の意味を誤解した苦い経験がある。『Axios』の記事は、「当時、民主党は『レッドウェーブ(共和党の大勝)』を食い止めたことで、それをバイデン大統領や民主党への支持だと受け止めた。しかし、実際には、有権者の怒りは着実に高まっていた。その誤った総括が、最終的には24年のトランプ氏のホワイトハウスへの返り咲きを招く土台となった」と指摘している。
共和党は、中間選挙の敗北をどう総括するのであろうか。また、民主党は勝利の意味をどう位置付けるのであろうか。
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なかおか・のぞむNozomu Nakaoka
国際基督教大学卒業。東京銀行(現三菱UFJ銀行)、東洋経済新報社、米ハーバード大学客員研究員、東洋英和女学院大学教授などを歴任。知米派ジャーナリストとして活躍。
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