「投機の円買いで円高」論に死角あり…混乱のフランスと日本、どちらがより脆弱か?目をそらしていないか「実需の円売り」 | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

-
唐鎌 大輔 みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
INDEX
足元ではアメリカ中間選挙の動静をにらみつつ円高方向に振れてい
確かに、
こうした中、円相場の近況を捉える上では、IMM通貨先物取引に反映される投機筋の動向にやや偏りが見られ始めている。円のネットポジション(買いから売りを引いた残高)は10月27日時点で80.4億ドルのロング(買い優位)と大きく積み上がっている。
ちなみにショート(売り優位)からロングに転じたのは9月初頭であり、これはベッセント米財務長官が”胴元発言”と共に情報の非対称性(市場が持っていない情報を持っている)を強弁した時期である。現在のロングポジションには様々な背景が入り混じっているとしても、海外市場参加者にとって、米財務長官の言動がゲームチェンジャーになった疑いは相当強い。
「投機の円買い」で円高反転か、円安再開か
問題はこの状況をどう解釈するか、だ。大別すると2つの立場からの解釈があり得る。
1つが①額面通り、円の先高観に賭ける向きが増えており、それゆえに円安相場の反転を予想する立場。もう1つが、②単なる「敵失の円高」であり、ファンダメンタルズは大きく変わっていないのだから、円安相場の再開を警戒する立場である。
まず、①の円安からの反転予想についてはどうだろうか。
この記事は会員限定です
残り 2203文字
各タグのフォローボタンをクリックしフォローすると、関連する新着記事をメールで受け取ることができます
38 記事
関連記事
本文の内容に基づいた記事をピックアップしています
唐鎌 大輔 みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
フォローすると、最新記事をメールでお知らせします。
からかま・だいすけDaisuke Karakama
2004年慶応義塾大学経済学部卒。JETRO、日本経済研究センター、欧州委員会経済金融総局(ベルギー)を経て2008年よりみずほコーポレート銀行(現みずほ銀行)。著書に『弱い円の正体 仮面の黒字国・日本』(日経BP社、24年7月)、『「強い円」はどこへ行ったのか』(日経BP社、22年9月)、『アフター・メルケル 「最強」の次にあるもの』(日経BP社、21年12月)、『ECB 欧州中央銀行: 組織、戦略から銀行監督まで』(東洋経済新報社、2017年11月)、『欧州リスク: 日本化・円化・日銀化』(東洋経済新報社、14年7月)。河野龍太郎氏との共著に『世界経済の死角』(幻冬舎新書、2025年7月)。TV出演:テレビ東京『モーニングサテライト』など。note「唐鎌Labo」にて今、最も重要と考えるテーマを情報発信中。
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.