OpenAIが判断専用の「Decisions API」を公開、テキストや画像を約10倍高速に判定して確率や信頼度を出力
— OpenAI Developers (@OpenAIDevs) 2026年10月6日Let your app choose the right model, tool, or action in near real-time with Decisions API, now available to all developers in public beta.
The Decisions API makes decisions up to 10x faster than GPT-6 Luna through the Responses API. pic.twitter.com/zhgRVzJ3aP
例えば「届いた商品が破損しているか」「問い合わせを請求・技術サポート・配送のどこへ送るか」「問題の深刻度はどれくらいか」などの判断を生成AIに任せたい場合、「はい・いいえ」「候補A」「スコア2」といった短い判断結果が必要です。
従来のResponses APIでも同様の処理は可能ですが、一般的な生成APIは回答文を作る用途も含めた幅広い機能を備えています。一方で大量の問い合わせを分類したり、AIエージェントが次に使うツールを選んだりする処理では判断そのものの速度が重要になります。Decisions APIは判断処理に用途を絞ることで結果を高速に受け取れるようにしたAPIというわけ。OpenAI Developersは「適切なモデル、ツール、アクションをほぼリアルタイムで選択できる」と説明しています。
Decisions APIは開発者向けのパブリックベータとして提供されており、専用の「POST /v1/decisions」エンドポイントから呼び出す方式。OpenAIは数週間以内の正式提供を予定しています。なお、記事作成時点で利用できるモデルは2026年9月に登場したGPT-6シリーズの高速かつ低コストなモデル「GPT-6 Luna」のみとなっています。
「GPT-6 Sol」と「GPT-6 Luna」が登場、API料金は前世代の半額でコスト効率が大幅に向上 - GIGAZINE
Decisions APIで指定できる質問は大きく分けると以下の3種類とのこと。
・predicate
「商品に目で確認できる傷があるか」といった条件について成立する確率を返す形式。
・choice
開発者が用意した複数の候補から最も適したものを選ぶ形式。
・score
あらかじめ設定した段階評価に沿って入力内容を採点する形式。
Decisions APIを使用することで、例えば顧客から「注文代金が二重に請求された」という問い合わせが届いた場合に請求・技術サポート・配送・その他という4つの候補を用意して担当部署を選ばせることが可能です。公式ドキュメントの画像では各候補の確率のみ表示されていますが、実際には判断の信頼度も返されるので「信頼度が低い場合は人間による確認へ回す」といった運用もOKとのこと。
また、単純に1つのラベルを返すだけでなく「小さな破損なので深刻度1」「大きな破損なので深刻度2」といった段階評価にも対応。スコアは各段階の確率を加味した値になるため、0・1・2という3段階に対して「1.1」のような中間値が返される場合もあるとのこと。
テキストだけでなく画像も判断材料として利用可能です。例えば商品写真を渡して「へこみがあるか」と質問すると、条件が成立する確率を返します。以下の例ではへこみがある確率として0.86が返されており、開発者側で「0.8以上なら人間による確認へ送る」といった基準を設定できるというわけ。
さらに同じ入力に対して複数の質問をまとめて実行することも可能で、商品写真について「破損しているか」と「どの商品カテゴリーか」を同時に判定するといった使い方ができます。一方で「最初の回答によって次の質問を変える」といった処理ではリクエストを分ける必要があるとのこと。
OpenAIは判断結果をそのまま自動処理の基準にするのではなく、実際のアプリから集めた正解付きデータを使ってしきい値を調整することを推奨しています。誤って処理する場合と本来処理すべきものを見逃す場合の影響を考慮して、振り分けや人間による確認へ送る基準を決める必要があると述べられています。
Decisions APIを1週間以上テストしていた元OpenAIのイーサン・カム氏は、従来は実用的ではなかった用途が多数見つかったため、各チームに改めて「高速で使える高度なAIがあれば何を作るか」と尋ねることになったそうです。
We've been testing the Decisions API for over a week. One of the coolest things was how many use cases the team found that just weren't practical before. We had to go back to every team and ask: what would you build with frontier intelligence at the cost of a tiny, tuned… https://t.co/8cXuD34nU6 pic.twitter.com/4SClEslVSI
— Ethan Kam (@ethank_6) 2026年10月6日
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