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Friday, October 16, 2026

「iPhone Duo」と「iPhone 18 Pro」の冷却システムについてAppleのエンジニアが明かす

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iPhone DuoとiPhone 18 Pro/Pro Maxには、Apple独自の「A20 Pro」チップが採用されています。A20 Proプロセッサは、Appleのエンジニアが開発した新しいシステムオンチップ(SoC)で、ノートパソコン並みのパワーをポケットサイズで実現できるものとされています。アメリカのコンピューター雑誌・PCMagが、Appleのシリコンエンジニアリング担当副社長であるダン・マレー氏と、熱製品設計担当シニアマネージャーであるバナフシェ・バラバディ氏に独占インタビューを実施し、新型iPhoneおよび折りたたみiPhoneという2つの異なるiPhoneデザインにおいてどのようにA20 Proを搭載して高いパフォーマンスを引き出したのか話を聞いています。

スマートフォン向けに設計されたチップは、平面のスペースを節約するために、多くの場合で垂直方向に積み重ねられます。しかし、この方法は横方向のスペースを節約できますが、データフローや発熱に関してプロセッサの上に配置されるモジュールの処理速度が低下するなど、独自の問題を引き起こします。マレー氏は「SoCとDRAMが垂直に積み重ねられるパッケージ・オン・パッケージ(POP)では、DRAMがSoCの真上に配置されます。これは、DRAMが物理的にSoCの真上にあるため、SoCからシステムへの放熱能力が制限されるという熱的な観点から課題が生じます。そこでA20 Proでは、iPhoneに新しいパッケージング技術を導入しました」と語りました。

ここで採用されたのが、Mac製品に搭載されているMブランドプロセッサのレイアウトです。ノートパソコンの筐体は内部空間が広いため、DRAMモジュールをプロセッサの隣に配置することができ、データ転送速度の向上と効率的な放熱を実現できます。Appleはこの構成をA20 Proでも採用し、DRAMモジュールをチップの上に重ねるのではなく、チップの隣に配置しています。これにより平面の寸法は大きくなりますが、システムチームと緊密に連携することで、スマートフォンの内部構造がこのわずかに大きくなったパッケージに対応できるようにしています。この構造変更によって熱をより効率的に処理できるようになり、チップの性能を維持しやすくなったとのことです。

バラバディ氏は「スマートフォン本体とプロセッサを一体化することで、熱設計における根本的な変化がもたらされました。これは、シリコンチームとパッケージングとの緊密な連携から始まりました。今回初めて、シリコンを熱対策ソリューションに直接接続することができ、その機会を活かしてシステム全体を設計しました」と述べています。

バラバディ氏は、熱管理において4つの柱に基づいて取り組んだと説明しました。1つ目はシリコンへの直接アクセスで、DRAMを垂直に重ねない形にした点。2つ目は、A20 Proとベイパーチャンバーの隙間を埋める新しい素材として、熱を効果的に除去できる「metal over foam」を採用した点です。

3つ目は、ベイパーチャンバー自体がiPhone 17 Proのものより表面積が3倍大きくなった点。ベイパーチャンバーは内部の液体を蒸発・凝縮させることで熱を広い範囲へ移動させる冷却部品で、iPhoneではiPhone 17 ProとPro Maxで初めて採用されました。iPhone 18 ProとiPhone Duoでは、iPhone 17 Proのベイパーチャンバー設計の基本を踏襲した上で、A20 Proによって発生する高温に対応するだけでなく、iPhone 18 ProとiPhone Duoの異なる筐体設計にも対応できるよう再設計されました。

4つ目の柱として、画面の背面に適用される新しい層をバラバディ氏は挙げました。その層にはディスプレイ金属プレート材料として「ナノツイン銅」が導入されており、ディスプレイに必要な機械的強度と、これまでのスマートフォンにはなかった高い熱伝導率という独自の組み合わせを提供する新しいタイプの材料であるそうです。ナノチューブ銅製ディスプレイ基板と高伝導性グラファイトを組み合わせることで、ディスプレイ全体への熱拡散が向上し、ホットスポットが低減されて全体的な熱特性が改善されます。

バラバディ氏は「これら4つの柱を組み合わせることで、あらゆる指標において熱性能が大幅に向上します。この向上は、ゲームやビデオ録画といった持続的なワークロードだけでなく、デバイス上でのAI処理のような短時間で負荷の高いワークロードにおいても実現されます」と説明しました。また、熱性能の大幅な向上は、iPhone 18 Proモデルが旧型iPhoneよりも高速に充電できることにも貢献しています。

加えてiPhone Duoでは、折りたたみ構造ならではの熱に関する課題が発生しました。Duoは開いた状態では非常に薄いですが、折りたたみ式デバイスであるため、閉じると厚みが2倍になり、これは放熱面で問題となります。この問題を克服するため、Appleはヒンジ自体に柔軟なグラファイトパイプを通し、2つの部品間で熱を伝達することで、放熱に利用できる表面積を増やしています。

バラバディ氏は「iPhone Duoの熱問題は、設計において最も技術的に困難な点の1つでした。部品は熱設計チームと機械設計チームが共同で設計する必要がありました。これは柔軟な素材であり、熱伝導性を維持しながら、製品ライフサイクル全体を通して構造的な完全性を保ちつつ、多くのヒンジの開閉サイクルに耐えなければなりません」と語っています。

Appleによると、こうした新しい熱設計によって、iPhone DuoとiPhone 18 ProではiPhone 17 Proと比べて持続的なGPU性能が35%向上しているとのこと。また、Apple独自のテストでは、A20 Proはこれまで記録した中で最も高いベンチマークスコアを達成したとされています。さらに、熱効率性の向上によりバッテリー駆動時間が長くなり、iPhone 18 Pro Maxは記録的なバッテリー持続時間を発揮し、PCMagがスマートフォンを厳密にテストして優れた製品を選出する「PCMag Lab Award」を受賞しました。

なお、iPhone Duoの発売日は2026年10月23日で、予約注文は2026年10月16日21時から始まります。価格は256GBモデルが税込36万4800円、512GBモデルが税込39万9800円、1TBモデルが税込46万9800円、2TBモデルが税込57万4800円です。

Apple初の折りたたみ型iPhoneの名前は「iPhone Duo」、iPhone史上最大の7.6インチディスプレイがポケットに収まる新モデルの価格は36万4800円から - GIGAZINE

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