[ITmedia Mobile] KDDIのローミング縮小でも「やめる理由にはならない」 楽天モバイルユーザー4人が語る本音と“経済圏”の囲い込み
KDDIは、楽天モバイルに提供していた従来のローミングを2026年9月末に終了し、10月から新たな枠組みによるローミングを提供している。楽天モバイルが自社でサービスを提供しているエリアについてはローミング提供を終了。自社でサービスを提供していないエリアについては、楽天モバイルが基地局整備を行うという前提のもと、今後も一定期間ローミングを提供するが順次縮小していく。
KDDIが公表している10月以降のローミングサービス提供エリアは、横浜や京都、神戸など地方の市街地を中心に提供エリアが縮小するようだ。
ローミングの提供エリアが変更される直前の9月末、モバイル専門のマーケティングリサーチを行うMMD研究所が、楽天モバイルユーザー4人に対するヒアリングを行った。楽天モバイルを選んだきっかけやグループサービスの利用状況、楽天モバイルに対する満足度、さらにローミング終了への対応などについて聞いた。ここではその様子についてレポートする。
MMD研究所のヒアリングに参加した楽天モバイルユーザー4人。左から高橋さん、鈴木さん、山本さん、佐藤さん(全て仮名)
楽天モバイルを使い始めたきっかけは「安さ」と「楽天経済圏」
ヒアリングに参加したのは4人。30代男性の高橋さんは千葉県に一人暮らし。楽天モバイルユーザー歴約5年で、ドコモの利用で1年半ほど中断した時期もあるが戻ってきた。ドコモ回線も維持しているが、メイン回線は楽天モバイルだ。利用端末はiPhone 17 Pro。
30代女性の鈴木さんは埼玉県で夫、子どもと3人暮らし。2024年12月から楽天モバイルを利用しており、それ以前は長くauユーザーで、直前はpovoを利用していた。利用端末はiPhone 16e。ちなみに夫はドコモユーザーだ。
50代男性の山本さんは妻、2人の息子(高校生と中学生)の4人暮らし。ソフトバンクユーザーだったが、その当時から楽天グループサービスのヘビーユーザーで、楽天が無料で携帯電話サービスを開始した2020年に楽天モバイルを追加で新規契約した。利用端末はiPhone 17。妻は現在もソフトバンクユーザー、子ども2人は楽天モバイルユーザーだ。なお、会社支給の携帯電話も使っていて、そちらはauだ。
50代女性の佐藤さんは都内で一人暮らし。楽天モバイルは2021年から利用している。それ以前はUQ mobileを利用していた。初期はUQ mobileと併用していたが、現在は楽天モバイル1回線。長年Androidユーザーで、現在はXiaomiのREDMIシリーズを使っている。
楽天モバイルを契約したのは、4人とも料金の安さや0円で利用できること(「無料サポータープログラム」や「Rakuten UN-LIMIT VI」)がきっかけになっている。また、テレビやネット上で大量に流れたCMが印象に残ったから(高橋さん、山本さん)という意見もあった。契約するときには、UQ mobileやY!mobileといったMNOのサブブランド、MVNOと比較検討していた人が多かった。4人ともオンラインで契約している。
高橋さんは一時期ドコモに乗り換えたが、その理由は「住まい、勤務地の関係」。楽天モバイルに限らずどのキャリアもつながりにくい場所になり、「一番近いキャリアショップを探したらドコモだった」という理由で乗り換えた。このドコモ回線はまだ維持していて、音声通話やSMS認証で利用しているという。
鈴木さんは出産を機に節約を意識し始め、楽天グループの各サービスを利用して生活するようになった。最終的にスマホも楽天モバイルに切り替え。電波のつながりにくさは多少懸念したが、「使ってダメだったら変えればいい」という軽い気持ちで乗り換えたという。auからpovoに移行した経験もあり、乗り換えに抵抗がなかったとも語っていた。
山本さんは楽天モバイルの利用以前から楽天のサービスを多用。出張の際は楽天トラベルでホテルを探し、楽天カードを使って楽天市場で買い物、ゴルフの予約は楽天GORAを利用し、それぞれでポイントがたまっている。楽天銀行や楽天証券の口座も持っている。楽天モバイルは当時料金が0円からだったことに加え、多くのポイントをもらえるキャンペーンも契約を後押しした。
使ってみると電波環境はよくなかったが、「0円だから」と納得していたという。月々の料金をポイントで払えることも大きかった。現在でも自分の携帯電話料金はポイントで全額カバーできている。動画視聴が多く1カ月に100~200GBもデータ容量を使うという2人の息子は、楽天モバイルの電波のつながりにくさに文句を言うこともあるが、3000円強でデータ無制限という魅力は他社にはないという評価だ。
佐藤さんも契約当初は地下やビルの中、渋谷などの繁華街でつながりにくく、UQ mobileと併用していたが、「2、3年くらい前から結構つながるようになって」楽天モバイル1本に。恐らくKDDIの新たなローミング提供が始まった頃かと思われる。鈴木さん、山本さん同様、楽天グループのサービスをよく使っているという。
楽天のサービスがなかったら「生活が成り立たない」
佐藤さんが最初に使った楽天のサービスは楽天市場で、同時に楽天カードも作った。買い物の決済は楽天カードや楽天ペイ。楽天モバイルの支払いはポイントでカバーでき「実質無料」で使っている。楽天証券、楽天銀行も利用しており、「これらがなかったら生活が成り立たない」と語っていた。
山本さんは前述の通り楽天サービスのヘビーユーザーだ。本をAmazonで購入する以外は楽天市場でさまざまな買い物をし、サービスを利用する。ポイントは妻のポイント口座に集めている。
鈴木さんも楽天市場から始まり、「SPU(スーパーポイントアッププログラム)の倍率を上げるため」に金融口座を作り、衣食住に関わる買い物を楽天系に変えていった。楽天ポイントがたまる店や倍率が上がる曜日を意識して買い物をしているという。
高橋さんは、学生の頃に楽天トラベルや楽天カードから利用を始めた。最初クレジットカードが「学生でも審査が通りやすい」楽天カードだ。ポイントについては意識せず、知らないうちにたまっていたポイントを楽天トラベルの予約で一気に消費するという使い方だった。
4人とも楽天経済圏に深く取り込まれており、楽天ポイント以外で意識するポイントサービスは「強いて言えばJREポイント」(鈴木さん、山本さん)という程度。コード決済も楽天ペイの利用が多い。「PayPayを使ったのは1回か2回」(鈴木さん)、「ヤフオクで付与されたPayPayポイントをヤフオクで使う程度」(佐藤さん)とユーザーの多いPayPayもここでは少数派。比較的PayPay利用の多い山本さんも「お店が楽天ペイに対応したら、そちらを使うようにしている」とのことだった。
楽天モバイルの満足度は7~9点 「つながるようになった感動点が高い」
楽天モバイルの現在の満足度を10点満点で評価してもらったところ、高橋さんは8点。サービス開始当初のつながらない頃の楽天モバイルと比べると「めちゃくちゃつながるようになったという感動点が高い」とのことだった。マイナス2点分は「地下など、つながらないところがたまにあること」と語った。
「本当に使いたいときに使えないのは、やっぱり嫌。つながっていてはほしい。動画を見たいとは言わないから、Webページは見られるようにしてほしい。LINEの通知は来るけれどトークが反映してこないと、もうちょっと頑張ってと思うことがたまにあります」(高橋さん)
鈴木さんは「結構満足しているので9点」と高評価。残り1点はやはり「つながりにくいところがあること」。また、どのキャリアにもあることと前置きしつつも「通信障害があったりしてマイナス1点」としていた。
山本さんは「7点から8点」という評価。マイナス点は同様に「つながらないときがあること」。また、0円プランがなくなったことについて残念がっていたが、「とはいえ安いですし、無制限であの金額はありがたい。息子たちは最近のいわゆる“ドパガキ”(ドーパミン中毒のように動画やSNSをむさぼり見る若者などを指す俗語)なので。できれは下の息子が大学生になるくらいまでは(この料金で)頑張ってほしい」(山本さん)と語った。
月額3000円台でデータ通信使い放題という料金は継続しているため、多くのユーザーの心をつかんでいる
佐藤さんの評価は9点だが、「どちらかというと三木谷社長の頑張りを応援したい」という理由。安い料金を維持していることに加え、「通信部門の赤字を他のサービスで補填(ほてん)しているんじゃないかと揶揄(やゆ)されても頑張っていることに対してエールを送りたい」(佐藤さん)と語っていた。マイナス1点については「つながりにくさというよりは、アンテナをうちの近くから外さないでと(いう不安)」が理由。10月からのローミング終了について心配していた。
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.



