習氏厚遇、友好演出重視 実質成果は再会談合意か―トランプ氏
トランプ米大統領(右)と中国の習近平国家主席(AFP時事)
【ワシントン時事】24日にワシントンで行われるトランプ米大統領と中国の習近平国家主席の会談について、米専門家の間では具体的な協力進展よりも、友好関係の演出に重きが置かれるとの声が上がっている。トランプ氏は、習氏の到着を自ら出迎える異例の厚遇で臨む構えだが、目立った成果は乏しく年内の再会談の合意にとどまるとの見方も出ている。
11月に中間選挙を控えるトランプ氏と、来年の共産党大会で4期目続投を見据える習氏は共に、貿易摩擦の再燃や軍事面での対立を避け、当面は親密さをアピールし両国関係の安定維持を優先したい思惑で一致しているとみられる。
ジョージタウン大のデニス・ワイルダー非常勤教授は「今回重要な点は、次の会談の開催で合意するかどうかだ」と指摘する。11月に中国広東省深センで行われるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議、12月に米フロリダ州で開催される20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせた相互訪問を発表できるかどうかを注目する。
議題の一つとなる台湾問題を巡っては、トランプ氏が約140億ドル(約2兆2000億円)規模の武器売却の承認を棚上げし続けている。反発する中国側に配慮した格好で、売却延期の継続が今後の会談実現の条件になる可能性がある。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは19日、トランプ政権が年内売却の見送りを検討していると報じた。
一方、バイデン前政権で国家安全保障会議(NSC)上級部長などを務めたミラ・ラップフーパー氏は、両首脳の良好な関係が「見栄え」だけであっても、「米国の同盟国が軽視されかねないというメッセージを送ることになる」と警鐘を鳴らす。
会談の焦点となっている人工知能(AI)のリスク管理について、ワイルダー氏は「米中の作業部会がつくられると思う」と語った。ただ、AI開発をけん引するのは政府ではなくテック企業で、誰が対話の責任者になるかが課題になると指摘した。ノートルダム大のジョシュア・アイセンマン教授も「安全保障の問題であり、秘密を抱えた問題でもあり、合意に至っても実行される可能性は低い」と実効性を疑問視した。
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