[ITmedia News] Marvell、光通信技術のLumentumを約18兆円で買収 AIデータセンターの高速化に対応
米半導体大手Marvell Technologyは11月2日(現地時間)、光通信関連製品を手掛ける米Lumentum Holdingsを買収することで合意したと発表した。買収は全額株式交換で行い、負債を含む企業価値は約1150億ドル(約18兆円)に上る。AIデータセンターで急増するデータ通信需要に対応するため、半導体と光通信技術を統合する狙いだ。
Marvellは、データセンター向けのネットワーク半導体や、顧客の用途に合わせて設計するカスタムAI半導体などを手掛ける企業。2006年には米Intelからモバイル端末向けプロセッサ事業を買収したが、現在はAIインフラ向けの半導体が成長の柱となっている。
Lumentumは、光通信に使う高性能レーザーや光トランシーバー(電気信号と光信号を相互に変換する装置)などを開発・製造する企業だ。データセンター向けのほか、通信ネットワークや産業用レーザーなどの事業も展開している。
今回の買収の背景には、AIデータセンターの通信技術の転換がある。大規模なAIモデルの学習や推論では、多数のAI半導体を接続して膨大なデータを高速にやり取りする必要がある。従来の銅線による電気信号での通信は、帯域幅や消費電力などの面で限界が近づいており、光を使った通信への移行が進んでいる。
Marvellは半導体によるデータ処理や電気信号の制御に強みを持ち、Lumentumは光信号を生成・伝送する技術や、光信号の経路を切り替える光回路スイッチ(OCS)を持つ。両社の技術を組み合わせることで、データセンター間の長距離接続から、サーバ間、さらには半導体パッケージ内部の接続まで、幅広い用途に対応する通信技術を提供する計画だ。
Marvellのマット・マーフィーCEOは「AIインフラは光接続への根本的なアーキテクチャ転換期にあり、これは1世代に1度の機会だ」と述べ、今回の統合によって次世代のAI接続技術を形作っていく考えを示した。
両社は統合によって、対応可能な市場規模が5500億ドルに拡大し、年間10億ドル以上のコスト削減効果が見込めるとしている。買収完了は2028年上半期を予定しており、両社の株主と規制当局の承認などが条件となる。
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