ウクライナ従軍経験者が存在感 進む英雄視、勧誘狙いか―ロシア下院選
2022年のウクライナ侵攻開始以来初となるロシア下院選では、ウクライナでの従軍経験者が政界進出を目指すケースが目立つ。プーチン政権は帰還兵を愛国者として英雄視し、政治家や官僚への登用を続ける。退役後の好待遇を世間に印象付け、新たな志願兵の勧誘につなげる狙いがあるとみられる。
ロシア中央選管によると、下院選に出馬したウクライナ従軍経験者は約190人に上る。このうち約80人がプーチン政権の与党「統一ロシア」の候補者だ。独立系メディアのモスクワ・タイムズは、全員が当選する可能性は低いとした上で、議員のかなりの割合を従軍経験者が占めることになると予想。改選後は戦時色の強い顔触れになりそうだ。
プーチン政権は24年、ウクライナからの帰還兵を政府要職に登用する養成プログラムを開始。新たな「エリート」として重用し始めた。ウクライナ南東部マリウポリの激戦で重傷を負った海兵隊員のウラジスラフ・ゴロビン氏(29)は同プログラムの1期生で、国防省の青少年団のトップに抜てき。今回の選挙では与党の比例代表名簿の5位に名を連ね、下院議員に「スピード出世」する見通しだ。
選挙運動で政権が帰還兵を前面に押し出す背景には、新たな志願兵を一人でも多く呼び込む思惑が透ける。米メディアは関係者の話として、議員へのキャリアアップの事例が「究極の志願兵募集ポスター」になるとの見方を伝えている。
![]()
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.