H3能力「すべて出し切る」 初の惑星探査機で―MMX
H3ロケットの4形態。火星衛星探査機「MMX」を打ち上げる10号機は、固体補助ロケットを4機搭載し、ロングフェアリング(衛星カバー)を備えた「24L形態」(右端)(JAXA提供)
H3ロケットが初の惑星探査機打ち上げに成功した。今回の10号機では、通常の人工衛星よりもスピードが求められるため、固体補助ロケット(SRB―3)を4基備えた最も打ち上げ能力の高い「24形態」が採用された。
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地球周回衛星などの場合、軌道投入に必要な速度は毎秒約8キロ(時速約2万8800キロ)だ。しかし、火星に向かうには地球の重力を振り切らなければいけないため、毎秒約11.2キロ(時速約4万キロ)というスピードが求められる。
24形態は、MMX(約4.5トン)の4倍近い新型補給機「HTV―X」(約16トン)を打ち上げた昨年10月の7号機でも使われた。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、通常の衛星打ち上げでは、急加速による過大な振動を与えないよう、第1段エンジンの出力を飛行中に絞る(スロットリング)が、今回は100%の出力を維持した。JAXAの有田誠・H3プロジェクトマネジャーは「今回はH3の能力をすべて出し切っている」と話した。
MMXを火星に向かう軌道まで運ぶ第2段には、姿勢制御に使う燃料を余裕を持って搭載。地球の微生物による環境汚染を防ぐ「惑星保護」の観点から、MMXを分離した後、火星から遠ざかる方向に噴射させた。
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