The Daily Newsstand · Free, Always
Wednesday, October 28, 2026

[ITmedia ビジネスオンライン] アサヒロジはどうやって「年826時間」を削減した? 2万件の契約書を一元管理する“泥臭い改革”とは

Translate

 物流業界では「2024年問題」や中小受託取引適正化法(取適法、旧下請法)への対応など、企業のガバナンス強化が求められている。取引先との契約内容を正しく把握し、適切に管理することもその1つだ。

 アサヒグループの物流会社アサヒロジ(東京都品川区)は、全国79拠点に散在していた約2万件の契約書をSansanが提供するクラウド契約書管理サービス「Contract One」に集約した。契約関連業務は年間826時間、54.5%削減できたという。

 同社はどのように運用を標準化し、現場に定着させたのか。

 本稿はSansanが開催したユーザーカンファレンス「Innovation Summit 2026」のセッション「全国79拠点の契約書一元管理を実現したアサヒロジ ― アナログ業務の壁と導入後のリアル」を基に記事化したものです。

79拠点分の契約書を総務部2人で管理

 「契約書の保管はできていたが、会社全体での運用を想定した適切な管理ができていなかった」

 同社DX推進部主事の藤崎陽氏(※崎は「たつさき」、以下同)はこう話す。

 アサヒロジは79拠点、取引先は約4500社、従業員2100人超の規模を持つ。当時は拠点ごとに「SharePoint」などの汎用型クラウドストレージへ契約書を格納しており、全社共通の管理台帳はなかった。担当者が把握のために個人的に作った台帳があるだけで、対象の契約書は会社名からしか探せなかった。

DX推進部主事の藤崎陽氏(編集部撮影)

 課題は多かった。基本契約書にひもづく覚書が多い同社では、ファイル名に親子関係を記載して手動で更新しており、関連する契約書を探すのに毎回苦労した。検索もファイル名に限られていた。また、契約の更新も手動で上書きしていたため「どれが最新か、都度契約書を探さないと分からない状況」だったという。

 79拠点分の契約書の格納とステータスの最新化は、実質的に総務部の2人が担っていた。問い合わせ対応も同様で、業務が属人化して管理と参照がスムーズに進まなかった。藤崎氏は「収益機会を見落とすリスクや、コンプライアンス違反、契約上のリスクにつながっていた」と話す。

 見直しのきっかけは、トラック運転手の残業時間規制により輸送能力が不足する「2024年問題」と、それを受けた政府のガイドライン策定だった。ガバナンス向上が求められ、全社での契約管理の見直しが急務となった。副社長をプロジェクトオーナーに、DX推進部2人と総務部2人の計4人が主なメンバーとなって着手した。

View the original on ITmedia →

KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.