AIブームに冷や水、「逆回転」リスクも 開発減速論に市場反応―米中協議が今後を左右
【ワシントン、北京時事】人工知能(AI)の開発減速に向けた議論の行方は、米国の株価を押し上げてきたAIブームに水を差す可能性がある。安全対策の強化で開発が抑制された場合、AI産業の成長鈍化につながりかねないためだ。米中による閣僚級協議や首脳会談では、AIのリスク管理が大きな焦点だ。
米新興アンソロピックのアモデイ最高経営責任者(CEO)が9月中旬にAI開発の減速論を呼び掛けると、市場は敏感に反応した。米国では一時、AIや半導体関連の企業の株価が急落。最先端モデルの開発ペースが鈍れば、巨額投資の回収が難しくなるとの警戒が高まった。
国際通貨基金(IMF)のエイドリアン金融資本市場局長は、AIへの投資を巡り、「最大の潜在的リスクは、将来の収益性が予想を下回ることだ」と指摘。足元でAI投資は依然堅調だが、AIブームが「逆回転」するリスクもはらんでいるとの認識を示す。
一方、米中両国はAIを国力の源泉と位置付けており、開発の手を緩める気配はない。トランプ米大統領は「AIとデータセンターに反対する病的な陰謀が進行している。それを喜んでいるのは中国だけだ」と主張。中国は、開発減速論と対中警戒を結び付ける論調に対し、「国際的なルール作りを妨げるだけだ」(外務省)と反論する。
アモデイ氏は、世界規模で開発ペースを調整するには中国との協力が必要になるとの認識を示すが、中国は米主導のルール形成に反発する。開発競争と安全対策の綱引きが激しくなる中、覇権を争う米中による今回の一連の協議や会談は、AIブームの今後を左右する場になりそうだ。
![]()
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.