伊藤ハム米久HD、「収益改善から成長投資推進へ」浦田社長が語るニュージーランド社買収の意味と今後の展開 | ビジネス | 東洋経済オンライン

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2016年に伊藤ハムと米久が経営統合してから10年。収益体質の改善を進めてきた伊藤ハム米久ホールディングス(HD)は食肉市況の追い風もあり、統合時の目標である売上高1兆円、経常利益300億円を達成した。今年6月には約760億円を投じてニュージーランドの食肉処理加工会社「Greenlea」(グリーンリー)を買収すると発表。久しぶりの大型M&Aで攻めの一手に打って出た。一方で、加工食品事業では販売数量の減少傾向から抜け出せず、市場シェアも停滞気味だ。次の成長をどう描くのか。浦田寛之社長を直撃した。
――Greenleaの買収を公表しました。大型M&Aに踏み切った狙いは。
日本では少子高齢化が進み人口が減っている。一方、世界では人口増加や経済発展を背景に、タンパク質の需要は今後も伸びていく。その成長を着実に取り込むうえで、ニュージーランドの牛肉事業を拡大することが近道だと考えた。
Greenleaとは、ニュージーランド子会社のANZCO(アンズコ)が長く関係を築いてきた。精通した業界で、よく知る企業だったからこそ、大きな投資でも自信を持って決断できた。加えて、入札形式ではなく相対交渉で買収できたのも大きい。
ANZCOはニュージーランドの南島が主な調達地域で、牛の出荷には季節性があった。そのため、牛の少ない閑散期に工場の稼働率が落ちる課題がある。一方、Greenleaは牛の多い北島が調達の中心で、年間を通じて工場の稼働率も高い。むしろ繁忙期になると、もっと調達できるのに処理能力に限界があった。今回の買収により両社間で大きな相乗効果が見込める。販売先も北米や中国、ヨーロッパ、中東など両社で重なる部分が多いため最適化の余地がある。

浦田寛之(うらた・ひろゆき)/1974年生まれ。97年三菱商事入社。米食肉加工会社インディアナ・パッカーズ、伊藤ハム、米久などを経て、2023年三菱商事農畜産本部長。25年4月当社副社長執行役員。25年6月より現職(撮影:梅谷秀司)
ニュージーランドが利益平準化に貢献
――ニュージーランドの事業は、穀物市況によって利益変動が大きくなる食肉事業の安定化につながりますか?
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つくだ りくおRikuo Tsukuda
慶応義塾大学大学院法学研究科(政治学専攻)修了。2019年東洋経済新報社入社。過去に物流業界、不動産などを担当。現在は投資媒体「会社四季報プロ500」編集部に所属し、食肉業界も担当。
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