〈巨人の戦い方〉AIで激変の「グローバルIT市場」でNTTデータGが見いだす勝機…破壊される既存モデルにどう向き合うか | ビジネス | 東洋経済オンライン

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「ITの領域では、過去と同じやり方を続けるわけにはいかない。高い利益を実現し、継続的に成長するために、よりアセット型・リカーリング(継続収益)型のビジネスに投資を進めていきたい」
9月22日、米サンフランシスコ中心部の小高い丘の上に立つ、1907年開業の名門フェアモントホテル。集まった幹部社員ら200人以上を前に、NTTデータグループ(G)の中山和彦社長は、AI時代における事業モデル転換の必要性を訴えた。

米サンフランシスコで開かれた会合に集まったNTTデータGの幹部ら(編集部撮影)
NTTグループ全体の海外向けIT事業を一手に担い、世界で20万人規模の社員を擁するNTTデータG。同社は年に1度、世界各地の幹部を集め、経営戦略などを共有する会合を開催している。今年その舞台として選ばれたのは、世界的なAIブームの震源地であるアメリカの西海岸だった。
昨年12月には、シリコンバレーにAI開発拠点となる新会社「NTT Data AIVista」を設立した(AIVistaのオフィス内部の現地ルポや事業の詳細についてはこちら)。この日の会合でも、中山氏は「AIVistaが作るAIプラットフォームを活用することによって、われわれのITビジネスをさらに拡大できる」と強調した。
ドル箱のデータセンター事業
NTTグループにとって長年稼ぎ頭だったNTTドコモが個人向け通信事業で苦戦する中、NTTデータGは今後の成長エンジンとして大きな期待を背負う存在だ。
NTTデータGは2025年度に約8100億円だったEBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)を、30年度に1.2兆円まで拡大することを目指している。一方、親会社のNTTは5月に見直した中期経営戦略で、25年度に3.4兆円だったEBITDAを30年度に4兆円へ引き上げる目標を掲げており、グループ全体で目指す増益分の約3分の2をNTTデータGが担う計算となる。
NTTは22年に、グループ内の海外向け法人事業をNTTデータG傘下へと集約し、ITサービスからデータセンターなどのITインフラまでを一気通貫で展開できる体制を整えた。その後は組織統合や人員体制の最適化といったPMI(統合プロセス)を推進。25年にはNTTがNTTデータGの完全子会社化に踏み切り、グローバル領域のIT事業により注力していく方針を鮮明にした。

近年の成長を牽引してきたのは、世界3位の地位を築いたデータセンター事業だ。クラウドや生成AIの普及を受け、ハイパースケーラー(巨大クラウド事業者)向けの需要が旺盛で、NTTデータGは23年度以降、年4000億円規模の投資を行い、事業を急速に伸ばしてきた。
21年度に1465億円だった同事業の売上高は、25年度に5203億円まで拡大。それでも需要に供給が追いつかず、25年には一部施設のREIT(不動産投資信託)化を通じて投資回収サイクルを早期化する手法を導入した。26年度後半にはJV(共同企業体)型の子会社を立ち上げ、外部資金も活用してさらなるビジネス拡大を図る考えだ。ハイパースケーラーから長期間にわたり利用料を得られるデータセンター事業は、NTTグループにとって確固たる“ドル箱ビジネス”としての地位を形成しつつある。
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ちゃやま りょうRyo Chayama
1990年生まれ、大阪府高槻市出身。京都大学文学部を卒業後、読売新聞東京本社に入社。岐阜支局や経済部に在籍し、 司法や調査報道のほか、民間企業や中央官庁を担当した。 2024年に東洋経済に移り、通信、SIer、データセンター業界を取材。メディア、都市、AIといった領域にも関心がある。趣味は、読書、散歩、旅行。学生時代は、理論社会学や哲学・思想を学んだ。
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