「とてつもなく大きな衝撃と打撃」…中間選挙前にくすぶるトランプの"軽油輸出禁止"リスク | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

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イランでの戦争を受け、世界各地で軽油(ディーゼル燃料)価格が急騰している。各国の財政を圧迫し、企業のコストを押し上げ、農場から港湾に至るサプライチェーンを混乱させている。
そうした中で大統領ドナルド・トランプは、アメリカからの軽油輸出を禁止または制限する可能性を示すようになった。アメリカに軽油の供給を最も頼っている国は十数カ国以上あり、そこにはメキシコ、カナダ、ヨーロッパの多くの国々が含まれる。石油業界の幹部や各国首脳からは、輸出が制限されれば食料品からジェット燃料に至るまで、あらゆる価格が世界的に急騰しかねないという警告が相次ぎ、警告の中身も深刻さを増している。
軽油が高騰すれば食品やガソリンの値段も上がる
製油所で原油からつくられる軽油は、「世界経済を支える働き馬」とも呼ばれる。重工業に欠かせない大型機械やトラック、トラクター、農業機械を動かす燃料だからだ。軽油が値上がりすると輸送費も上がるため、影響はスーパーの食品や給油所のガソリン価格にまで波及することが多い。ガソリンを運ぶ大型タンクローリーは軽油で走っている。
価格上昇の主要因は、イランでの戦争による石油精製能力の不足だ。ミサイル攻撃で中東の製油所が被害を受け、同地域の海運の混乱によっても軽油の輸送が難しくなっている。さらに、ウクライナによる攻撃でロシアの製油所も多数被害を受けた。このため主要な輸出国であるロシアは、軽油を国内向けに確保せざるを得ない状況となっている。
アメリカでは先月、軽油の小売価格が1ガロン=6.50ドル(1リットル=約270円)を超え、過去最高となった。前年の同時期より約70%も高い水準だ。11月の中間選挙を控えて強い圧力にさらされたトランプと共和党は、価格を引き下げる策を探し回っている。
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