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Saturday, October 31, 2026

「諦めないで良かった」 逮捕から1年、夫が心境―99年主婦殺害・名古屋

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現場アパートで取材に応じる高羽悟さん=21日、名古屋市西区

現場アパートで取材に応じる高羽悟さん=21日、名古屋市西区

  • 現場アパートの玄関に残された血痕を見る高羽悟さん=21日、名古屋市西区

 1999年に名古屋市西区のアパートで主婦高羽奈美子さん=当時(32)=が殺害された事件で、夫の悟さん(70)の同級生だった安福久美子被告(70)=殺人罪で起訴=が逮捕されてから31日で1年となった。悟さんが取材に応じ、「諦めないで良かった」と心境を語った。

未解決事件遺族「次は自分の番」 26年後の逮捕で希望―99年主婦殺害

 事件は99年11月13日に発生。奈美子さんは自宅で首などを複数回刃物で刺され、殺害された。悟さんは「逆恨みされるようなこともなかったし、犯人は皆目分からなかった」と振り返る。アパートには犯人のものとみられる血痕が残されており、悟さんは家賃を払って現場を保存し続けた。

 2024年春、着任のあいさつに来た捜査員から「私がいる間に犯人を挙げます」と告げられ、「この人が捕まえてくれるかもしれない」と直感した。翌25年10月31日、愛知県警が安福被告を逮捕。保存し続けた現場の血痕と被告のDNA型が一致したことが決め手だった。

 「捕まってほっとした。長い時間がかかったけれども、うれしかった」という悟さん。しかし、逮捕当初は容疑を認め、「毎日不安だった」などと供述していた安福被告は、その後黙秘に転じた。なぜ奈美子さんが殺されたのか、動機ははっきりしないままだ。初公判の見通しは立っておらず、悟さんは「真実が明かされない覚悟は決まっている」と複雑な胸中を明かす。

 9月には安福被告に慰謝料などの損害賠償を求めた民事裁判が始まった。不法行為から20年で賠償請求権が消滅する「除斥期間」が適用されるかが主な争点。遺族側は逮捕されるまで請求する相手が分からなかったとして適用すべきではないと訴え、被告側は請求棄却を求めている。

 悟さんは「(民事裁判も)逮捕されなければできなかった。捕まったことはすごく大きい」と前を向く。6月には息子夫婦と北海道を旅行し、自身の古希祝いにネクタイをプレゼントしてもらったという。他の未解決事件のビラ配りや、被害者遺族の講演会への登壇も続けてきた。「あしたには捕まるかもしれない。あきらめないで」とこれからも呼び掛けていくつもりだ。

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