〈JR北海道〉「自治体負担ありきは認めない」、長谷川岳参院議員が指摘する「黄色線区」の再評価と財政支援スキームの行方 | ビジネス | 東洋経済オンライン

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JR北海道の不採算路線、いわゆる「黄色線区」の抜本改善策をめぐって10年間、議論が停滞してきた。2026年4月にJR北海道は鉄道設備を自治体などが保有し、JRは運行だけを担う「上下分離」の議論を沿線自治体に呼び掛けたものの、自治体からの強い反発を受けて9月に撤回。国が本格的に関与する新たな協議会で議論が再開された。
上下分離に当初から反対してきたのが長谷川岳参議院議員(北海道選挙区)だ。議論の着地点を見いだせるのか、今後のポイントを聞いた。
――上下分離に反対するのはなぜでしょうか。
北海道では人口減少が急速に進んでいて、自治体も生き残ることに精いっぱいだ。上下分離が怖いのは、通常時の設備の維持管理に加えて、一度大雨などの天災が来て線路や橋、トンネルなどが被害を受けると、その補修や復旧についても基本的に自治体の負担になる。ただでさえ疲弊している自治体にそうした新たな負担を強いるのは本来、避けるべきだ。
JR北海道は、国が鉄道・運輸機構(鉄道建設・運輸施設整備支援機構)を通じて100%株を保有している。国の政策によって自治体に新たな財政負担が生じるというのは、地方財政法が禁じる国から地方への負担転嫁にあたる可能性がある。それはもう再三申し上げてきた。国土交通省やJR北海道にも申し入れをして、結果的に上下分離の議論が止まったことは、よかったと思う。
JR北海道の経営責任
――上下分離をめぐっては、全国で公有民営の上下分離が広がっています。2023年には「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(地活化法)」が改正され、国が関与する鉄道再構築事業の仕組みも整えられました。当初JR北海道は、この仕組みの活用に積極的でした。
地活化法は民間の私鉄を中心に考えられた仕組みで、国が全株を保有するような会社を前提にしていない。JR北海道はあくまでも国が100%株主だから、そこは明確に議論を分けるべきだと思う。

長谷川岳(はせがわ・がく)/1971年愛知県生まれ。北海道大学経済学部経営学科卒業、在学中に仲間5名でYOSAKOIソーラン祭り実行委員会発足。2010年に自由民主党北海道参議院選挙区第三支部長に就任、第22回参議院議員通常選挙初当選。14年総務大臣政務官、19年総務副大臣などを歴任し、26年9月から参議院自民党国会対策委員長代行(撮影:梅谷秀司)
JR東日本も(只見線で地活化法を使った)上下分離を実施しているが、JR東日本は純粋な民間企業だ。彼らが上下分離を導入するケースとJR北海道では前提が全く異なる。
――JR北海道では不採算路線の上下分離の議論が10年間堂々巡りを続けてきました。その根本原因はどこにあると思いますか。
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もり そういちろうSoichiro Mori
1972年東京生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科修了。出版社、雑誌社、フリー記者を経て2006年から北海道放送記者。2020年7月から東洋経済記者。
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