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Friday, October 30, 2026

AppleはiPhoneをエサにメモリメーカーへ大幅な値引きを強要してきたがAIの登場で価格が高騰して立場が逆転しているとの指摘

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以前はAppleに安く買いたたかれていたメモリ製品をめぐる状況が、AIの登場でガラッと変わってしまったとウォール・ストリート・ジャーナルが報じています。

The Beleaguered Chip Sellers Getting Their Revenge on Apple - WSJ
https://www.wsj.com/tech/apple-iphone-memory-chips-ai-c0084cc9

Appleは「iPod」で東芝のHDDを採用し、その後東芝のフラッシュメモリを使用したスマートフォン「iPhone」を発売して家電業界に革命をもたらしました。iPhoneが爆発的に普及するにつれ、Appleは東芝を含め複数社の同製品を買いあさり、世界のフラッシュメモリ供給量の5分の1以上を確保するようになったとのこと。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、Appleに「約束を避ける」という強硬な戦術があったと報じています。それは、フラッシュメモリを破格の安値で発注した後、市場価格が下落すると注文をキャンセルするといった戦術でした。サプライヤーはApple向けに特注したものも含めて在庫を抱えることになるため、多くの場合は価格を引き下げてAppleに納品したそうです。

この戦術の立案者が、Appleの部品調達責任者だったトニー・ブレヴィンス氏だとウォール・ストリート・ジャーナルは指摘。同氏は競合する企業の営業チーム同士が偶然出くわすように仕向け、複数社との会議を連続して設定することで競争意識を高めたり、サプライヤーから帳簿を監査する権限をもらって他の購入者がAppleより低い価格でフラッシュメモリを買えないよう管理したりしていたとのこと。

ただ、サプライヤー側も優位に立とうと試みていて、例えばサンディスクは2015年にAppleからの追加供給要請を拒否したそうです。このときはブレヴィンス氏がサンディスクの営業担当者を脅迫したとウォール・ストリート・ジャーナルは報じています。ウエスタンデジタルは2017年、Appleに対して注文を確約しない販売に手数料を求めたともウォール・ストリート・ジャーナルは伝えています。

ブレヴィンス氏は2022年に退社していますが、その後メモリ市場は大きく変化しました。コロナ禍による在宅勤務ブームが落ち着いた2023年にはフラッシュメモリの価格が大きく落ち込みましたが、その後AIブームで価格が急騰。サプライヤーは、Appleに対して高い価格を要求する交渉力を手に入れたため、関係者いわく「サプライヤーの営業担当者たちはAppleが痛い目に遭ったことを密かに喜んでいた」とのこと。

調査企業TechInsightsの推計によると、Appleは2026年、前年に購入したものとほぼ同量のフラッシュメモリを購入するために4倍の金額を費やすと予想されているとのこと。Appleのティム・クック執行会長はメモリ価格の急騰を「100年に1度の洪水」に例えました。


TechInsightsのアナリストであるウォルト・クーン氏は「Appleは歴史的に、メモリサプライヤーに対して非常に厳しい価格交渉を行ってきました。そして今、力関係が変化していることに満足しているサプライヤーは少なくありません」と述べたそうです。

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