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Wednesday, October 14, 2026

「トランプ政権下でも米国の脱炭素は不可逆」州や都市が主導する気候変動対策「America Is All In」事務局長に聞く | ビジネス | 東洋経済オンライン

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アメリカでは第2次トランプ政権が発足して以降、連邦政府レベルではパリ協定からの離脱をはじめとして気候変動問題への取り組みが大きく後退している。他方、多くの州や都市は引き続きクリーンエネルギーへの支援を維持し、脱炭素化への動きは継続している。このたび来日した、気候変動問題に取り組むネットワーク組織であるAmerica Is All Inのクリス・ウィート事務局長に、アメリカの情勢についてインタビューした。

──”America Is All In(私たちは一丸となって取り組む、という意味)”のプロフィールや活動についてご説明ください。

気候変動問題への対処とクリーンエネルギー導入を進めるアメリカの州や自治体、企業、市民組織などが加盟するネットワーク組織だ。アメリカの人口の約3分の2、経済の約4分の3、温室効果ガス排出量の50%以上をカバーしている。

活動は2017年にさかのぼる。当時のトランプ大統領が、気候変動問題に関するパリ協定から離脱すると発言。これをきっかけに同年6月に州知事や市長、大学の学長、ビジネスリーダーらが、“We Are Still In(私たちは残り続ける、という意味)”宣言に署名し、気候変動問題に取り組む活動が始まった。

また、同年7月には元ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏と、カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事(当時)が“America’s Pledge(アメリカの誓約)”を立ち上げた。こちらは温室効果ガス削減に向けた州や都市、企業による取り組みを集約し、定量化することにあった。

そしてWe Are Still InとAmerica’s Pledgeという2つの活動が、バイデン前政権が21年2月にパリ協定に復帰したのに合わせて統合して誕生したのがAmerica Is All Inだ。その活動には3つの中核的な目的がある。

すなわち、①連邦政府よりも下のレベルの自治体の活動についての情報伝達、②気候変動対策へのコミットメント、③同じ志を持った主体による研究共有や関係性構築、にある。23年6月にはジーナ・マッカーシー元米国環境保護庁(EPA)長官が共同議長に就任。私は今年4月に事務局長に任命された。

クリーンエネルギー投資は活発

──アメリカでは、25年に発足した第2次トランプ政権の下で、バイデン前政権が導入した気候変動政策やクリーンエネルギー促進政策の抜本的見直しや撤回が進んでいます。実際、何が起きているのでしょうか。

トランプ政権により、バイデン前政権の下で導入された再生可能エネルギーを中心としたクリーンエネルギーおよび電気自動車(EV)に関するインセンティブ(普及促進策)の多くが撤回された。今年9月にEPAは火力発電所に対する温室効果ガス排出規制撤廃を最終決定し、運輸省はバイデン前政権が導入した自動車の企業平均燃費基準(CAFE)を大幅に緩和した。

他方で、このような連邦政府の政策とは異なり、州や都市レベルでの気候変動問題や脱炭素化への取り組みは減速していない。その象徴が、アメリカ全土でのクリーンエネルギーへの活発な投資の継続だ。

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おかだ ひろゆきHiroyuki Okada

1966年10月生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。1990年、東洋経済新報社入社。産業部、『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、企業情報部などを経て、現在、報道部コラムニスト。電力・ガス業界を担当し、エネルギー・環境問題について執筆するほか、2011年3月の東日本大震災発生以来、被災地の取材も続けている。著書に『被災弱者』(岩波新書)

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