[ITmedia News] “七輪型コントローラー”東京ゲームショウで異彩 正体は学生作品、遊び方は?
著者
石井徹
[ITmedia]
話題の注目ゲームやその関連製品が一同に会した「東京ゲームショウ2026」(9月17~20日、幕張メッセ)。絢爛(けんらん)なブースやコスプレイヤーが注目を浴びる一方、派手さはなくとも不思議な存在感を放つ展示があった。神奈川工科大学情報学部情報メディア学科の学生たちが作った料理ゲーム「七輪制風」だ。
インディーゲームや専門学校・大学が並ぶ一角。他ブースでは学生たちによる趣向を凝らした作品が並ぶが、同大のブース前では、来場者が焼き網を載せた七輪型コントローラーをうちわで必死にあおぐ。一体なぜこんなゲームが出来上がったのか、同大の酒井雅裕教授(情報メディア学)に聞いた。
うちわであおいで魚を焼け
七輪制風はその名の通り、七輪をうちわであおぐ動作を中心とした体感型ゲームだ。プレイヤーは七輪型コントローラーの前に立ち、うちわであおぐ。コントローラーには風車とその回転を検知するセンサーが仕込まれており、回転させることでゲーム内の七輪に火が付く。
次に、アルミホイルで包んだ魚(を模したペーパークラフト)を七輪の上に置く。そのあと、改めて七輪をあおぎ、火加減を調節してスコアを稼ぎ、おいしい焼き魚の完成を目指す。風が強すぎるとペーパークラフトの魚が飛んで行ってしまうが、逆に弱いと風車が回らず、スコアが上がらない。
魚を包むアルミホイルと七輪の金網は電気ケーブルとつながっており、通電している。魚がアルミホイルごと風で飛んでいくと電流が途絶えるので、七輪の上に魚があるかどうかを検知できる、という仕組みだ。
プログラミングだけでなく電子工作も 狙い
風変りな七輪制風だが、神奈川工科大では毎年「身体性」をテーマに学生の作品作りを支援しており、七輪をあおぐ遊び方もその中で出たアイデアだったという。同大では、2年生の初期から3年生秋にかけてゲームデザインからプログラミングまでを集中的に手がけるゲーム開発の授業「ゲームクリエータ特訓」を展開しており、今回の展示はその一環だ。
「普通のデジタルゲームだと、コントローラーの操作だけで済んでしまう。手を動かす、足を動かすといった身体性の部分をデジタルと組み合わせて、新しく面白いコンテンツができないか考えてもらった」(酒井教授)
プログラミングだけでなく、センサーの扱いなど電子工作にも触れてもらうことで関連スキルを培ってもらう狙いもあると酒井教授。過去の取り組みがコントローラーを製造するメーカーへの就職実績にもつながったこともあり、今回の出展でも同様の“声掛け”を期待するという。
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