大塚HDのIgA腎症薬が「超大型化」の可能性、バイオベンチャー「青田買い」でパテントクリフを克服へ | ビジネス | 東洋経済オンライン

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「1番は、やはり大塚ですね」
機関投資家らに医薬品株のどこに注目しているかを尋ねると、大塚ホールディングス(HD)の名前が挙がることが増えた。

大塚HDといえば「ポカリスエット」や「カロリーメイト」といった一般消費者向け製品でよく知られる。ただ、約2兆4700億円の売上高のうち、7割超を占める屋台骨は医療用医薬品だ。中核子会社の大塚製薬は抗精神病薬などの精神・神経疾患や腎疾患領域、そして傘下の大鵬薬品工業は抗がん剤に強みを持つ。
機関投資家らが注目するのが、大塚製薬が2025年末にアメリカで発売したIgA腎症治療薬「ボイザクト」の動向だ。
IgA腎症とは、本来は身体を守るためにある免疫システムが誤作動を起こし、自らの組織を攻撃してしまう自己免疫疾患の1つ。腎臓のろ過装置である「糸球体」に免疫の一種であるIgAが沈着することで腎機能が低下し、病気が進行すると腎不全に陥る。患者は東アジアに多く、全世界で20〜30万人、国内では3.3万人ほどと推定される。日本では指定難病の1つだが、これまでは炎症を抑えるためにステロイドを投与するなど対症療法しかなかった。
メガファーマに先んじて発売
病気のメカニズムが解明されてきたことに加え、一定規模の患者がいることから、IgA腎症の開発は世界的に活発になっている。スイスの製薬世界大手・ノバルティスやアメリカのバイオ新興のベラ・セラピューティクス、国内では武田薬品工業や中外製薬などがしのぎを削っている。
大塚HDに関心が集まるのは、この病気の根本原因にアプローチする新薬を、ライバルに先んじて発売することに成功したからだ。
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いんなみ しほShiho Innami
早稲田大学卒、同大大学院修了後、東洋経済新報社に入社。流通・小売業界、総合電機、介護業界などの担当記者、『週刊東洋経済』の巻頭特集の担当を経て、現在は医薬品業界を担当。働き方改革、ジェンダー問題などに関心。
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