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Wednesday, October 21, 2026

モーターたった1個で飛行も方向転換もできるドローンをエンジニアが自作

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一般的なドローンで広く採用されている「クアッドコプター」は4個のモーターとプロペラを搭載しています。各プロペラの回転速度を変えることで機体を傾け、前後左右への移動や方向転換を行う仕組みです。

一方、モーターを1個だけにすると機体の構造を単純にできるものの、飛行姿勢の制御が難しくなります。プロペラを回転させると反作用で機体は逆方向に回転しようとするため、安定した飛行には工夫が必要です。バード氏はモーターの回転力を細かく変化させることで、プロペラの揚力を調整しながら機体の姿勢を制御する方法を考案しました。

以下の画像はバード氏が設計したドローンの3Dモデルです。赤い筒状の機体上部に1個のモーターと2枚羽根のプロペラが取り付けられています。


方向転換のカギとなるのが、プロペラの付け根に設けられた45度の角度のヒンジです。ヒンジは部品を一定方向に動かせる接続部分で、モーターが加速するとプロペラの羽根が互いに異なる方向に傾くようになっています。羽根の左右で生じる揚力の差を利用することで、機体を前後左右に傾けられるというわけです。

ただし、プロペラは毎分約2万回転という高速で回転するため、単純にモーターを加速させるだけでは狙った方向に機体を傾けられません。バード氏はプロペラの回転角度に合わせて、1秒間に約300回のペースでモーターの回転力を増減させる仕組みを開発しました。

毎分2万回転ではプロペラが1回転するのに約3ミリ秒しかかからず、制御が0.2ミリ秒遅れるだけでも約24度回転してしまいます。そこでバード氏はモーター制御用のプログラムを改良し、0.2ミリ秒未満で回転力を調整できるようにしたとのこと。

しかし、初期の試作機ではプロペラが振動して飛行が安定しない問題が発生しました。原因を調べるには高速回転中のプロペラの動きを確認する必要があります。

そこでバード氏はモーターの回転角度とカメラのシャッター、フラッシュを同期させる装置を自作しました。決まったタイミングでフラッシュを発光させることで、高速回転中のプロペラを静止しているように撮影できる仕組みです。


撮影の結果、プロペラの羽根が大きく曲がって振動していることが判明。バード氏はプロペラの素材を変更して強度を高め、振動を抑えることに成功しました。

また、飛行中は機体そのものも回転するため、ドローンがどちらを向いているのか把握する必要があります。バード氏は寝室の隅に赤外線を発する装置を設置し、機体が1回転するたびに赤外線を検出して向きを判断する方法を採用しました。

また、プロペラの回転によって生じる反作用を抑えるための赤い羽根を機体に取り付けた上でモーターの回転力を調整することで機体の回転も制御しています。こうした改良を重ねた結果、バード氏は寝室内でドローンを飛行させることに成功しました。


バード氏はドローンの設計データや制御プログラムをGitHubで公開しています。公開時点では飛行に室内の赤外線装置が必要ですが、今後は周囲の景色を細い線状に読み取るカメラを搭載し、赤外線装置に頼らず飛行できるようにする計画とのことです。

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