[ITmedia ビジネスオンライン] 三井住友FGはなぜ、まだ「何が当たるか分からない」状況で「AI投資1000億円」に踏み切ったのか
2026年5月、生成AI活用に今後3年間で1000億円を投じると発表した三井住友フィナンシャルグループ(FG)。AIによる業務効率化に加え、銀行の融資や資産運用など既存のビジネスモデルそのものを変える取り組みを目指す。
「何が当たるかも分からないので、とにかくいろいろなことをやってみよう」
そう話すのは、グループCEOの中島達氏だ。AIの進化は速く、数年先の姿を正しく予測するのは難しい。それでも投資を拡大する背景には、早い段階から挑戦を重ね、将来の競争力につなげたいからだという。AI活用を進めるための組織づくりや、AI時代における人間の役割をどう考えているのか。
本稿はエクサウィザーズが10月14日に開催した「AI Innovators Forum 2026」のセッション「AIが拓く新たな価値創出-投資倍増に込めた経営の覚悟-」を基に構成。
中島CEO「5年後のビジネスは様変わりしていると確信」
三井住友FGは、銀行を中心にカード、証券、リース、信託などの事業を展開する。海外事業も拡大しており、グループ社員13万人のうち約7万人が海外で働いている。
中島氏は、グループの長期目標として「本邦でトップかつ、グローバルに存在感を発揮するプレーヤーになる」ことを掲げる。その実現に向け、AIを含むテクノロジー活用を重視する。
三井住友フィナンシャルグループ グループCEO 中島達氏(筆者撮影)
同社は2024年11月、500億円の生成AI向け投資枠を公表。その後、1000億円に投資額を拡大した。
「AIが5年後にどうなっているかは本当に分かりません。ただ、AIによって5年後のビジネスの仕方は全く違うものになっているだろう、という確信に近いものはあります。であれば、とにかく早く手を打って、試すことをまずやらなければいけないと思いました」
現在、一定規模のAIプロジェクトが100件以上進んでいるという。個々の取り組みがどこまで成果につながるかは、まだ見極めている段階だという。
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