ノーベル平和賞、ウクライナ団体やICC有力か 5日から各賞発表
国際刑事裁判所(ICC)の本部=9月23日、オランダ・ハーグ(AFP時事)
【ロンドン時事】今年のノーベル各賞が5日から発表される。注目の平和賞は9日で、ロシアの侵攻を受けるウクライナの人権団体や、人道に対する罪などを裁く国際刑事裁判所(ICC)などが有力候補。ICCは、トランプ米大統領から目の敵にされており、受賞すれば論議を巻き起こすのは必至だ。
平和賞には287団体・個人がノミネートされている。毎年受賞者を予想しているオスロ国際平和研究所は9月、ロシアに連れ去られた子供の救出に取り組むウクライナの団体「セーブ・ウクライナ」と子供支援の国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」を筆頭候補に挙げた。スーダンの人道団体やジャーナリスト保護組織、国際司法裁判所(ICJ)も有力視される。ICCとICJは共に日本人がトップを務めている。
ICCを巡っては、米兵への戦争犯罪捜査を主権への挑戦と捉えるトランプ政権が加盟国に脱退を求めたり、赤根智子所長らを制裁対象に指定したりして圧力を強めている。授賞は、法の支配と多国間協力の重要性を世界に訴える強いメッセージとなり得るが、トランプ氏の態度を一層硬化させる可能性が高い。
トランプ氏自身、受賞への野心を隠していないが、米軍の対イラン軍事作戦が続く中で同氏が選ばれる可能性はほぼないとみられている。
昨年の受賞者は、ベネズエラの野党指導者マリア・マチャド氏だった。しかしマチャド氏はその後、トランプ氏の歓心を買おうとメダルを譲渡。政治的な贈答品として利用されたことが物議を醸した。こうした事態を繰り返さないよう、今年はローマ教皇レオ14世ら「トランプ氏に対抗できる人物」があえて選ばれるとの臆測も出ている。一方、摩擦を避けるため、草の根人道団体などに与えられる可能性も否定できない。
各賞の発表は生理学・医学賞が5日、物理学賞6日、化学賞7日、文学賞8日、経済学賞12日。授賞式は12月10日で、平和賞はオスロ、他はストックホルムで催される。
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