TP-Linkがルーターのセキュリティを偽り中国との関係を開示しなかったとしてアイオワ州など4州が提訴、TP-Linkは中国との関係を真っ向から否定
アイオワ州司法長官は、「TP-Linkは『自社のルーターは安全でベトナム製だ』と主張しているが、実際にはほぼすべての部品が中国から、または中国を経由して輸入されており、中国政府がアイオワ州民のデバイスやデータにアクセスできるファームウェアを使用している」と主張。「TP-Linkと中国政府との関係により、アイオワ州民の機密データと国家安全保障が危険にさらされている」として、TP-Linkを提訴しました。
ネブラスカ州司法長官も同様に、「TP-Linkは中国における事業との関係をすべて断ち切り、製造拠点をベトナムの工場に移管したと主張しているが、同社は依然として中国における主要な研究開発および製造拠点に依存しており、ベトナム工場で使用される部品の大部分は中国から、あるいは中国を経由して輸入されている」と指摘。「中国の軍事請負業者との継続的な関係や、自社製品がロシアの情報機関や中国政府系のハッカーによる悪用に対して脆弱(ぜいじゃく)であることを消費者に開示していない」として訴えています。
訴状によると、TP-Linkのベトナム工場で使用されている部品のうち、ベトナム国内で購入されているのは金額ベースでわずか0.5%にすぎず、その他のすべての原材料は中国から、または中国を経由して輸入されているとのこと。訴状ではまた、アメリカが中国の軍事企業と見なす企業がベトナム工場で建設工事を行ったと主張されています。
他にも、TP-Linkが「HomeShield」という製品で「あらゆるセキュリティシナリオに対応する」「ネットワークセキュリティを100%保護する」とうたっている記述を取り上げつつ、TP-Linkのルーターに重大な脆弱性があったことを指摘する文もあります。
代表的な脆弱性が「CVE-2023-50224」で、この脆弱性によりTP-Linkのルーター「TL-WR841N」で機密情報が漏えいする恐れがありました。2026年4月には、左記の脆弱性を利用してロシア軍参謀本部情報総局(GRU)がルーターに侵入し、機密情報を盗んでいるとして、アメリカの国家安全保障局が警告を発しています。
2026年3月には、アメリカ以外で全部または一部が製造されたルーターの販売を禁止する措置がアメリカ政府により発令され、TP-Linkもこの対象となり、新規の販売ができなくなりました。これについてはNetgear、Asus、Amazon、SpaceXなど複数の企業が適用除外の措置を受けていますが、TP-Linkは記事作成時点でも適用対象です。
これらの訴訟を受け、TP-Linkは「アメリカで販売されているTP-Linkのデバイスはベトナムで製造されており、TP-Linkは外国政府によって所有または支配されていない独立したアメリカ企業である」と強調する声明を発表。自社製品がユーザーのセキュリティを脅かしたり、外国政府に不正なネットワークアクセスを許したりするという主張は根拠がなく、訴訟は誤った前提に基づいていると主張しました。
TP-Link Systems Inc. Issues Statement in Response to Attorney General Lawsuits
https://www.tp-link.com/us/press/news/22570/
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