楽天カード、みずほ連携で法人カード本格展開 中小企業でも限度額10億
左からみずほフィナンシャルグループ取締役兼執行役社長グループCEOの木原正裕氏、楽天グループ代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏、楽天カード代表取締役社長の中村晃一氏、UPSIDER代表取締役社長の宮城徹氏
楽天カードは、みずほ銀行、UPSIDERと共同開発した法人向けクレジットカード「楽天ビジネスカードプラチナ」を発表した。個人向けカードでシェアを獲得している楽天カードが、法人向けカード市場に本格参入する。10月1日から申込受付と発行を開始する。
「楽天ビジネスカードプラチナ」は主に中小企業向けで、みずほ傘下のUPSIDER(アップサイダー)独自の与信モデルにより、最大限度額を10億円に設定。年会費無料、スマートフォンアプリでのリアルタイム利用管理や会計システムとの連携、楽天ポイント1%還元なども特徴になっている。
楽天ビジネスカードプラチナ
法人クレカ決済に「大きな可能性」
楽天グループ代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏は、年間で1,193兆円(2024年)と市場規模が大きい法人決済において、クレジットカード決済は1%未満で非常に少ないことを指摘する。
新カードの展開先としてまず想定しているのは、楽天市場をはじめとした楽天グループの取引先である90万社。多くが中小企業でもあることから、“楽天だからこそ開拓できる法人市場”に「大きな可能性がある」とした。個人向けカードでの成功を法人市場でも実現し、「法人向けでも国内最大級のクレジットカードへ」と意気込む。
楽天グループ代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏
楽天×みずほの提携の拡大
法人決済において、クレジットカード決済は1%未満
楽天グループの取引先は90万社
みずほ銀行は楽天グループの各社と戦略的提携を進めており、24年12月に個人向けの「みずほ楽天カード」を発行するなどしている。今回は楽天カードが発行する法人向けカードだが、みずほフィナンシャルグループ傘下のUPSIDERが“裏方”としてプラットフォームを提供するのが特徴で、みずほ銀行はUPSIDERを支援する立場。
スタートアップや中小企業向けに金融事業を展開してきたUPSIDERとみずほの取組みが大きく拡大する格好で、みずほフィナンシャルグループ取締役兼執行役社長グループCEOの木原正裕氏は「満を持して登場する」と期待を寄せている。
みずほ銀行とUPSIDERの取組み
楽天カードとUPSIDERの共同開発をみずほ銀行が繋いだ形になる
UPSIDERの独自与信モデルを活用
従来型の法人カードを中小企業やスタートアップが利用しようとした場合、代表者の個人的な信用力が審査されることが多いほか、過去の決算やその安定性が重視されるなど、短期間で大きく成長するスタートアップ企業の勢いを評価できない課題があった。
UPSIDERは、次世代型と謳う法人向けカードをすでに12万社に発行するなど実績を積み上げてきた。法人の日々の入出金にフォーカスする独自の与信モデルを確立しており、決算書の提出が不要で、ウェブで完結し、最短当日の審査が特徴になっている。
今回の「楽天ビジネスカードプラチナ」にも、こうしたUPSIDERのプラットフォームがカスタマーサポートまで含めて“フルパッケージ”で適用されるという。クレジットカードの裏面には「Powered by UPSIDER」と記される。
UPSIDERにとっては、これまでリーチできなかった楽天の取引先にも事業を拡大できるなど、楽天の規模の強みを得られる点がある。すでに設定していた最大10億円という限度額も、これまでのUPSIDERの実績をベースにしたものであり、例えば楽天のEC企業などで資金の流れがより明確になっていれば10億円以上に設定できる可能性もあるとしている。
UPSIDER代表取締役社長の宮城徹氏
三木谷氏もUPSIDERの独自の与信モデルを評価。近年は決算書以外にもさまざまなデータを取得できるとし、「貸し倒れリスクをゼロにできるわけではなく、我々もリスクをとるが、(与信モデルが多様化している)今の流れはいいことだ。スタートアップ企業は資金力がなく成長しづらいことも多い。経費計算の自動化などもスタートアップに役立つと期待している」と、中小企業やスタートアップ企業に最適な法人カードになっていることを紹介している。
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