[ITmedia News] “謙虚なリーダー”は上司として優れているのか? 東大が日本企業の400人以上を調査
著者
山下(Seamless)
[ITmedia]
ちょっと昔のInnovative Tech:
2019年の開始以来、多様な最新論文を取り上げている連載「Innovative Tech」。ここではその番外編として“ちょっと昔”に発表された世界中の個性的な研究論文を独自視点で厳選、解説する。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。X:@shiropen2
東京大学先端科学技術研究センターの松尾朗子特任助教らの研究グループが学術誌「WORK: A Journal of Prevention, Assessment & Rehabilitation」で2024年に発表した論文「The mediating role of psychological safety on humble leadership and presenteeism in Japanese organizations」は、リーダーの謙虚な姿勢が、従業員のパフォーマンスに与える影響を調査した研究報告だ。
従業員の健康維持と企業の生産性を両立させる健康経営というのがある。その中で、出勤していても健康上の問題で本来のパフォーマンスが発揮できない状態を指す「プレゼンティーズム」が課題になっている。
今回、この課題に対して複数企業の462人(平均年齢35.67歳)を対象に調査を行った。
その結果、リーダーが自身の限界を素直に認めて他者の強みや貢献を評価し、他者から学ぼうとする謙虚なリーダーシップを発揮すると、職場に自分の意見や気持ちを安心して発言できるという心理的安全性が生まれることが示された。そして、この心理的安全性の高まりが、従業員におけるプレゼンティーズムの低減につながることがわかった。
謙虚なリーダーシップは、従業員の心理的安全性を介してプレゼンティーズムに影響する(プレスリリースから引用)
つまり、リーダーが単に謙虚であるだけでプレゼンティーズムが低減するわけではなく、その謙虚さによって生まれる安心できる職場の雰囲気こそが、従業員が本領を発揮しやすい環境整備のポイントになることが示唆された。
Source: Matsuo, A., Tsujita, M., Kita, K., Ayaya, S., & Kumagaya, S. (2024). The mediating role of psychological safety on humble leadership and presenteeism in Japanese organizations1. WORK: A Journal of Prevention, Assessment & Rehabilitation, 79(1), 437-447. https://doi.org/10.3233/WOR-230197
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2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選、解説している。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。
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2014年から幅広い分野の研究論文をピックアップして解説しているメディア「Seamless」(シームレス)を主宰している。
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