SNS中傷、慰謝料引き上げ検討 子の性被害時効見直し―法務省研究会
SNS上の誹謗(ひぼう)中傷に対する慰謝料引き上げなどに向け、法務省は30日、民法が定める「不法行為」規定の在り方に関する研究会(座長・山本敬三早稲田大教授)の初会合を東京都内で開いた。子どもの性犯罪被害を巡る損害賠償請求の時効見直しや死後の人格権保護も論点となる。
SNS中傷、慰謝料増へ議論 民法見直し、法務省が研究会―未成年者への不法行為対象に損賠請求の時効も論点
不法行為は他人の権利・利益を侵害し、損害賠償の対象となる行為。これに関する規定は1896年の民法制定時から大きく変わっていない。近年、インターネットの普及に伴って、プライバシー権や名誉権、肖像権など人格権侵害が深刻化しており、見直しを求める声が高まっている。
慰謝料額は通常、過去の判例を参考に裁判所の裁量で決まる。法務省が4月に公表した調査によると、インターネットでの権利侵害に対する損害賠償請求事件118件の46.6%が慰謝料30万円未満。研究会ではこうした実情を踏まえ、被害の内容や行為の悪質性など、慰謝料算定の際に考慮すべき要素を民法に明記できないか検討を進める。
生命・身体の侵害に対する損害賠償請求権の時効は被害と加害者を知ったときから5年。ただ、未成年者が性犯罪の被害を受けた場合、事実を打ち明けられるようになるまで時間がかかるケースもある。刑事訴訟法では未成年の性犯罪被害者が成人してから時効を起算することになっており、研究会では同様の対応を取れないか検討する。
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