「Google Chrome 157」安定版リリース、Android版でオンデバイスの言語判定が可能に
ウェブブラウザ「Google Chrome」の最新安定版であるバージョン157がリリースされました。Android版Chromeでブラウザ内蔵の機械学習モデルによる言語判定が可能になったほか、CSSで要素の角の形状をまとめて指定したり、省略されたテキストに任意の文字列を表示したりする機能が追加されています。
Chrome 157 Release Notes - Chrome Platform Status
https://chromestatus.com/release-notes/157
◆Android版Chromeでオンデバイスの言語判定が可能に
Android版Chromeで文章の言語を判定する「Language Detector API」が利用可能になりました。Language Detector APIでは、JavaScriptからテキストを入力するとそのテキストがどの言語で書かれているかを判定することができます。端末に搭載された機械学習モデルを使って言語を判定するため、プライバシーを保護しながら処理を実行できるとのこと。
例えば、ユーザーが入力した文章の言語を自動的に判定して翻訳機能を提案するといった使い方が可能です。また、必要なモデルが端末に用意されていれば、インターネットに接続していないオフライン環境でも言語を判定できます。
◆CSSで要素の角の形状をまとめて指定可能に
CSSでは、要素の角の丸みを「border-radius」で指定でき、角の形状を「corner-shape」で指定できます。Chrome 157では新たにcornerプロパティが追加され、この2つの設定を1つの宣言にまとめることが可能になりました。
また、一部の角のみを指定する「corner-top」「corner-bottom」「corner-top-left」「corner-top-right」「corner-bottom-left」「corner-bottom-right」などのプロパティも追加。さらに文章の記述方向に合わせて角を指定する「corner-block-start」なども利用可能になっています。
◆省略されたテキストに任意の文字列を表示可能に
CSSの「text-overflow」プロパティで、任意の文字列を指定できるようになりました。
これまでは、表示領域からはみ出したテキストを省略する場合、「text-overflow: ellipsis」を使用して末尾に「…」を表示するのが一般的でした。Chrome 157以降は「text-overflow: "(続く)"」のように記述することで、省略部分に「(続く)」などの文字列を表示できます。
◆CSSで下線や取り消し線の長さを調節可能に
テキストに設定する下線、上線、取り消し線の長さを調節するためのプロパティ「text-decoration-inset」が追加されました。
例えば、下線を文字列の両端より短くしたり、逆に文字列の外側まではみ出させたりすることができます。設定には長さやパーセンテージを利用でき、開始側と終了側で別々の値を設定することも可能です。
◆その他の更新点
・CSSの「position-visibility」で「anchor-valid」「anchor-visible」をサポート
従来の複数形である「anchors-valid」「anchors-visible」は非推奨となり、互換性のためのエイリアスとして維持されます。
・CSSアンカーポジショニングで「anchor-valid」を利用する際、デフォルトのアンカーだけを判定対象とする仕様が実装される
・HTMLの「Sanitizer API」に「javascriptURLs」オプションが追加される
JavaScript URLのサニタイズ動作を開発者が制御できるようになります。
・「Service Worker」で「ProgressEvent」が利用可能に
「lengthComputable」「loaded」「total」などの属性を持つ進捗イベントを生成できます。
・「Web Bluetooth API」の「BluetoothRemoteGATTServer」がEventTargetを継承するように変更
「addEventListener()」「removeEventListener()」「dispatchEvent()」を利用できるようになりました。
・「Background Fetch API」に「CORS」による制限が適用される
通常のFetch APIと同様のセキュリティポリシーが適用され、CORSやローカルネットワークへのアクセス制限を回避できないようになります。
・HTMLを動的に挿入するためのAPIが拡張される
HTML文字列を受け取る位置指定メソッドや、「WritableStream」を使ってHTMLを逐次挿入する仕組みなどが追加されました。
・canvas内でHTMLを描画する「HTML-in-canvas」が追加される
HTMLのレイアウトや描画、DOMとcanvasの間での更新の同期などが可能になります。
・「WebGPU」で「atomic-vec2u-min-max」をサポート
WGSLの「atomic<vec2u>」に対して64ビットのアトミックな最小値・最大値演算を実行できます。
・「Long Animation Frames API」に「styleDuration」「forcedStyleDuration」が追加される
スタイル計算やレイアウト処理にかかった時間を詳しく分析できるようになります。
・Capability Elementsでアイコンのみのボタンを表示する機能が追加予定
カメラやマイク、位置情報へのアクセスを提供するCapability Elementsで、テキストのないアイコンのみのボタンを表示できるようになります。ただし、この機能は記事作成時点では審査中となっていました。
◆オリジントライアル
Google Chrome 157では以下のオリジントライアルがリリースノートに掲載されています。
・Connection Allowlists - Embedded Enforcement
・Overscroll Areas
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