週明けの日本市場を小幡オリジナル〈相場のセンチメント理論〉で完璧に予想してみる…労多くして益少なしとしても | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

INDEX
前回の続きで、投資家のセンチメントの推移の観察を続けよう。
日経平均株価は、10月19日からの週、22日には、寄付きで高値を付けた後、急落し、1600円以上の下げで終わった。23日には、一時、さらに1500円近く下げたが、その後、引けにかけて少し戻し、週末を迎えた。
ここで、前回の記事では、翌週は週末を挟むことによって(睡眠をとることによって?)センチメントは少しだけ持ち直すのでは?という予想を立てたが、26日月曜日は、割と静かな値動きで、上げも下げも小さく、終値では少し下げて終わった。27日は、26日の米国市場がプラスで引けたこと、AI企業アンソロピックが上場へ向けて正式に目論見書を開示したことが好感され、1000円以上の上昇となった。
センチメントでいえば、悲観スパイラル、恐怖感は週末で薄れ、月曜日の米国市場がプラスであったことにより、日本市場のセンチメントは火曜日からプラスに変わりかけたところへ、アンソロピックの目論見書、というきっかけのファクトがあって、大きくプラスに傾いた。
水曜日の28日は、27日の米国の半導体AI関連が上昇を継続したこと、韓国の半導体SKハイニックスが好決算を発表し韓国半導体株が大幅上昇したことから、日経平均も一時1000円以上上昇したが、その後上げ幅を縮小し、終値では700円ぐらいの上昇となった。
29日も上昇継続となった。理由は、日本の半導体関連アドバンテストの上昇と、前日の米国のAI半導体関連の継続上昇による、と言われた。米国市場の引け後に発表されたグーグルの決算は失望で、グーグル自体は時間外で大幅下落したにもかかわらず、日本株市場は上昇となった。
しかし、30日金曜日は、一時2000円近い暴落となり、終値でも1400円近い下落となった。理由は、インテルの決算の失望で、インテルは一時29%もの下落となり、アマゾンの決算も失望だったから、米国AI半導体関連への見通しが悪化して、日本株が大幅下落となったと言われた。
さらに、30日の米国市場は、ハイテク株の暴落となり、ナスダックは一時3%以上の大暴落となった。これと連動して、日本時間深夜の日経平均先物は夜間取引で、さらに1000円以上下落している。
弱気のセンチメントがファクトにすがりついた
この1週間のセンチメントの推移だけを追ってみると、月曜日は悪化が止まり、火曜日は少しだけ良化の気配があり、そこへアンソロピックの目論見書というファクトが出て、この弱い回復を強く支えた。言い方がおかしく聞こえるだろうが、不安で弱気な中での、半信半疑の気持ちが、1つのファクトにすがった、ということだ。
その後の、28日、29日のセンチメントの回復の継続は、弱気の中でのすがりついた強さの勢いが余った、という感じで、本当は弱いのに、表に出てくる表情、感情表現は、不安であるが故の過度な楽観の装いということだったろうか。
だから、悪い決算というファクトが2つ重なると、一気にセンチメントはどん底に落ち、米国センチメントは日本以上に反動が大きかったということだろう。
ここからは、私の予想ということになるが、11月になって2日月曜日の日本のセンチメントは、米国の金曜日のセンチメントを受けて、非常に弱く始まると思われる。
この記事は会員限定です
残り 2209文字
各タグのフォローボタンをクリックしフォローすると、関連する新着記事をメールで受け取ることができます
43 記事
関連記事
本文の内容に基づいた記事をピックアップしています
フォローすると、最新記事をメールでお知らせします。
おばた せきSeki Obata
株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.