ふるさと納税「11.5%」の呪縛…手数料一律引き下げは1社のみで返礼品にしわ寄せも、最終手段で地方税法改正も視野 | ビジネス | 東洋経済オンライン

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2026年5月に総務省がふるさと納税ポータルサイト各社に要請した手数料引き下げについて、8月末に20社の対応方針が出そろった。要請に対する回答は「ほぼゼロ回答」(林前総務相)。一方、地方税法改正で手数料や返礼品の調達費を含む経費の段階的な圧縮が10月から始まる。手数料が下がらなければ返礼品の調達費を削減せねばならず、このままでは返礼品の魅力が後退することになりかねない。最終手段は地方税法改正による手数料の上限規制だが、業界との軋轢も予想される。
5月の総務省要請に対して寄附総額に対する手数料の割合(手数料率)を一律で引き下げると明示したのは1社のみだった。イオンフィナンシャルサービスの「まいふる」が、手数料率を27年春ごろをメドに9.0%まで引き下げるとした。同社は現行の料率を公表していないが、総務省調査の平均11.5%を2.5ポイント下回る水準になる。
条件付きの引き下げが3社。さとふるは27年3月から自治体が独自に募集した場合に手数料を3%とした。一方、アイモバイル(ふるなび)は30年を目標に料率を4ポイント程度下げるとした。KDDI(au PAY ふるさと納税)も27年4月までに手数料引き下げの仕組みの導入を予定する。
そのほか、返礼品を伴わない寄附などに対象を限った引き下げが2社、方針未定・現行維持が14社だった。現行維持を明言した企業には楽天グループが含まれる。同社は決済手数料含め現在も10%を下回るとし「当面現状のまま維持する」とした。トラストバンクは既存の「チョイス3」の内容(自治体独自の募集で通常手数料から3%に引き下げ)を改めて回答するにとどまった。

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わかお たつやTatsuya Wakao
岐阜県関市出身。2006年金沢大学法学部公共システム学科卒業、08年東北大学公共政策大学院修了(総長賞受賞)、同年に株式会社富士通総研入社。11~13年に北海道大学公共政策大学院専任講師として在籍出向。13年4月に復職し、20年に富士通総研公共政策研究センター長。22年4月より日本政策総研副理事長・研究主幹。23年4月より理事長・取締役。25年4月より専務取締役。専門は地域政策・自治体経営・規制改革・政策評価・自治体DX。著書に『自治体経営リスクと政策再生』『指定管理者制度 問題解決ハンドブック』(ともに東洋経済新報社、共著)などがある。
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