[ITmedia News] ノルウェー、「AI眼鏡」規制法案提出へ 盗撮など高まる懸念……各国も対応加速
ノルウェー政府は5日、公園や海水浴場など、公共の場で人工知能(AI)を搭載したスマートグラス(AI眼鏡)の使用を規制する法案を提出する計画を明らかにしたと英Reutersが報じた。AI眼鏡を巡っては、盗撮・盗聴への悪用などによるプライバシー侵害に懸念が高まっており、世界各国が対応を加速させている。
Reutersによると、規制の対象となるのはほかに、美術館・博物館やショッピングセンター、公共イベントの会場など。学校や病院も規制の対象になる可能性がある。ノルウェーの担当相はAI眼鏡について「強力な新技術の導入に伴い、知らぬ間に写真や動画が撮影されたり、録音されたりするリスクがある」と指摘した。
AI眼鏡は近年、米欧や中国を中心に普及が加速した。米調査会社によると、2025年の出荷台数は世界で960万台で、26年は1340万台まで増加する見通しだ。
急速な普及の陰で、英国では女性をAI眼鏡で盗撮した動画をSNSに投稿し、削除と引き換えに金銭を要求する事件も発生。中国や韓国では、大学入試や国家資格試験の不正に悪用するケースが頻発している。
規制の必要性に向けた議論も加速しており、ニューヨーク州など米国の一部の裁判所では、AI眼鏡の持ち込みを禁じた。一方、AI眼鏡による無断録画に罰金を科す法案が議会で可決されたカリフォルニア州では、次期大統領候補の1人でもあるニューサム知事(民主党)が1日、「『ウェアラブル(身につけられる)録画・録音デバイス』の定義が広すぎる」として拒否権を行使した。過剰な規制に反発する業界団体の意見も考慮したとみられる。
日本国内では5月、米Metaがサングラスの有名ブランド「レイバン」などを傘下に置くフランス眼鏡大手と共同開発した製品を発売した。これまでに、AI眼鏡の規制に向けた議論は具体化していない。
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