Windows 11で動作する最古のGUIアプリケーションは?
Windowsは古いソフトウェアとの互換性を長年維持してきたことで知られています。そんなWindowsの最新版である64bit版Windows 11で動かせる最も古いGUIアプリケーションは何なのかについて、海外エンジニアのボリス・ポピク氏が検証しています。
Oldest GUI application that still runs on Windows 11 · enlyth
https://blog.enlyth.com/posts/oldest-windows-gui-app-win-11/
Windowsは古いソフトウェアとの互換性を長年維持してきたことで知られていますが、64bit版のWindowsには仮想DOSマシン(NTVDM)が搭載されていないため、Windows 1.x、2.x、3.0、3.1などの16bit版Windows向けアプリケーションは実行できません。そこでポピク氏は、32bitに対応するようになったWindows NT初期のアプリケーションに注目しました。
匿名掲示板で得られた情報を頼りにポピク氏が検証したのは、1993年2月22日付でリリースされた「FREECELL.EXE」の初期リリース版です。これは古い32ビットアプリケーションをWindows 3.1で実行するための拡張機能「Win32s」に含まれていたもので、最新のWindows 11で改変することなく起動でき、実際にゲームをプレイすることもできました。つまり、33年8カ月前のGUIアプリケーションを64bit版Windows 11で動作することに成功したというわけです。

しかし、ポピク氏はさらに古いアプリケーションを探すため、Internet Archiveに保存されているWindows NT 3.1のプレリリース版を調査。その結果、1991年の最初期バージョンでは現代のWindowsと互換性のないPEフォーマットのドラフト版が使用されていたことがわかりました。また、1992年半ばまでのバージョンではプログラムがWindowsの機能を呼び出す際の規則が現在と異なり、アプリケーションがクラッシュする問題があったとのこと。
そんな中で発見されたのが、Windows NT 3.1の開発版であるBuild 347に含まれていた「CDPLAYER.EXE」です。このアプリケーションは1992年11月16日にリリースされたもので、音楽CDを再生するためのソフトウェアです。
Build 347ではWindowsの機能を呼び出す際の規則が修正されていましたが、ほかのアプリケーションはC言語のランタイムライブラリに関連する問題でクラッシュしたとのこと。一方で、CDPLAYER.EXEはシステム側の「crtdll.dll」を利用しており、このファイルは現在のWindows 11にも「SysWOW64」フォルダー内に残っています。そのため、CDPLAYER.EXEはWindows 11でも起動できました。
ポピク氏のPCでCDPLAYER.EXEを起動したところ。ポピク氏のPCにはCD-ROMドライブが搭載されていないため、エラーが起こります。

しかし、cdemu.dllを使用することで、擬似的なオーディオデータでドライブをエミュレートし、実際に音声を再生させることができます。

なお、ポピク氏は64bit版Windows 11上で16bit版Windowsのエミュレーションを行うotvdmを使った場合、どこまで古いアプリケーションを動かせるのかも検証しています。その結果、1985年11月15日付でリリースされた、Windows 1.01搭載の「REVERSI.EXE」をWindows 11上で動作させることができたそうです。
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