ワンテーブルで富裕層を狙う「SMBC Wealth」 三井住友FGが銀行・証券・信託連携
SMBC WealthのCMに出演する天海祐希さん
三井住友銀行とSMBC日興証券、SMBC信託銀行など三井住友フィナンシャルグループ(三井住友FG)各社は、銀行・証券・信託の連携による「SMBC Wealth」を本格展開する。資産運用だけでなく、資産・事業承継など、幅広い相談に答えるグループ共通のウェルスマネジメントビジネスブランドとしてSMBC Wealthを強化していく。
これまでの金融機関のサービスでは、個別の商品提供が基本となってきたが、昨今では資産全体や人生設計を踏まえたコンサルティングが重視されはじめている。こうした潮流にあわせて、銀行・証券・信託といったグループ各社の専門性を結集し、顧客起点のウェルスマネジメントビジネスを強化していく。
単なる金融商品提供だけでなく、顧客の人生のゴールに向けコンサルタントが「伴走者」となることを目指す。そのための「ワンテーブル」サービスとして、グループの総合力を活かしやすい体制を構築し、SMBC Wealthを推進する。
三井住友銀行とSMBC日興証券においては、金融商品仲介サービスにおける取扱商品を拡充。すでに展開中のファンドラップや事業債に加え、10月以降は国内投資信託を追加する。
三井住友銀行における投資信託の取り扱い商品はSMBC日興証券とほぼ同等となり、投資信託は約230銘柄から約860銘柄に、債券は約50銘柄から約200銘柄に増加する。
あわせて債券のラインアップを充実させるなど、ファンドラップ以外の商品を大幅に拡充。SMBC信託銀行プレスティアの海外向けVisaデビットカード「GLOBAL PASS」を三井住友銀行で取り扱うほか、外貨クレカ積み立てでVポイントが最大4%貯まるサービスなどを展開していく。
また、証券総合口座の開設手続きや入出金手続きもデジタル化。利便性の向上を図っていく。
加えてリアル拠点として「SMBC Wealth吉祥寺」を10月26日に開設する。銀行・証券・信託の垣根を超えたグループ共通インフラとして、各社の富裕層顧客が利用できるグループ共通応接として運営していく。家族や事業関係者が同席しながら、資産管理や事業承継、将来設計など幅広い相談に対応していく。
富裕層の新たなニーズに「ワンテーブル」で対応
三井住友フィナンシャルグループ リテール事業部門長の上村 明生氏は、「SMBC Wealthは単なるブランドではない。グループの共通理念である、人生と資産のトラステッド・パートナーに向かうためのもの」と説明。富裕層のニーズが多様化し、単純な資産運用だけでなく、市場の多様化や家族のあり方の変化、資産・事業を次世代にどう引き継ぐかなど、「悩み」も多様化する中での、金融機関側のアプローチとして「SMBC Wealth」の必要性を語った。
上村氏は、変化する富裕層の悩みや課題に対応するためには、銀行・証券・信託などの枠を超えた「ワンテーブル」のコンサルティングが必要と言及。各社が連携するため、これまで各社で展開してきたツールやプロセスをSMBC Wealthで共通化。そのうえで、各社の商品をワンストップで提案できる体制を整えていく。
あわせて、銀行・証券・信託の各社共通研修や人材交流などを進め、最適なコンサルティングを行なえる人材育成にも取り組む。こうした対応により、現在1.5万人の会員数を28年度までの中期経営計画中に10万人まで拡大する計画。
ウェルスマネジメントビジネスの目標は、28年度末にAM(投信・ファンドラップ)/外貨預金残高を現在の23兆円から28兆円まで引き上げ、預金残高は3年で3兆円増、粗利益は700億円増の4,500億円を目指す。
ターゲット顧客となる「富裕層」について、明確な定義は無いが、基本的にはSMBC側から招待していく形となる見込み。
なお、SMBCグループでは、プレミアム層向けのクレジットカード「Olive Infinite」(年会費9.9万円)向けの「Oliveコンサルティング」も展開している。SMBC WealthとOliveコンサルティングの違いについては、SMBC Wealthは対面接客が基本となり、「重複はするがもう少し上の富裕層」を想定しているとのこと。
一方、Oliveコンサルティングはリモート対応などの新たな「デジタル富裕層」を重視したサービスとして、違いを出していく。
SMBC Wealthの強みについては、SMBCの顧客基盤を活かしながら、専門性を持ったグループ会社が対応することで、総合力を発揮できるとした。
なお、リアル拠点の今後の展開については、「SMBC Wealth吉祥寺」の実績を見ながら判断していくこととなるが、「基本的には富裕層が多く、グループの拠点があり、スペースがあるところを優先していく」とした。
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