チョコレートの香りを嗅ぐだけで筋トレのパフォーマンスが向上する可能性


その結果、ダークチョコレートの香りでは対照条件の蒸留水と比較して合計回数が平均で18回増加、ミルクチョコレートの香りでも蒸留水と比較して平均9回増加しました。これはダークチョコレートの香りの場合、蒸留水よりおよそ2セット分、ミルクチョコレートの香りより約1セット多く運動できた計算です。一方、運動後に参加者が回答した「どの程度きつかったか」という主観的な運動強度には、条件による明確な差はありませんでした。
また、ダークチョコレートの香りを嗅いだ場合、運動前の空腹感や食欲が低下し、満腹感が高まりました。同じ参加者の中では、空腹感が低く満腹感が高いほど運動成績が良い傾向も確認されており、研究チームは「空腹感が弱まることで運動に取り組みやすくなった可能性」を挙げています。
一方、ミルクチョコレートの香りでは食欲を一貫して食欲を一貫して抑える効果がなかったにもかかわらず、運動回数が増えていたことから、研究チームは「チョコレートの香りが運動に影響する仕組みには、食欲だけでなく、香りの心地よさや期待、モチベーションなどが関係している可能性」も指摘しました。

ただし、対照条件にはチョコレートの香りがなかったため、一部の参加者は対照条件だと気付いた可能性があります。また、実験対象は筋トレ経験のある若い男性23人だけで、絶食状態で1種類の運動しか試しておらず、食欲の変化が運動量増加の直接的な原因だったことまでは明確に示されていません。研究チームは今回の結果を予備的な「概念実証」と位置付けており、チョコレートの香りを筋トレのパフォーマンス向上策として推奨するには、さらに研究が必要だとしています。
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