[ITmedia News] 「漏えい」の一言で素通り客が振り返る──相次ぐ情報流出の中で開幕のセキュリティ展示会 来場者の態度も激変
著者
梅林日奈子
[ITmedia]
素通りしようとした来場者が「情報漏えい」の一言で振り返る――。国内企業で不正アクセスや情報漏えいの発表が相次ぐ中、10月21~23日に幕張メッセで「情報セキュリティEXPO」が開催された。IT展示会「Japan IT Week 秋 2026」の一環として開かれたものだ。相次ぐサイバー攻撃を受け、企業のセキュリティ対策への意識は変わったのか。初日の会場で複数の出展企業に話を聞くと、9月下旬以降、顧客の関心や問い合わせ内容などに変化が見えてきた。
マーケティング支援やバックオフィス向けサービスの出展が並ぶ中、セキュリティ関連ブースは特に混雑。出展企業の担当者からも、来場者の様子が今までと違うとの声が聞こえてきた。
開場直後からにぎわうセキュリティ関連ブース
例えばジョーシス(東京都港区)の担当者は「通り過ぎかけていても、『情報漏えい』や『認証情報』などの言葉を聞いて振り返る来場者が多い」と話す。同社は今回、従業員のアカウント情報の漏えいを検知・対処するサービス「Josys TEM」を展示。相次ぐ不正アクセスを踏まえ、ダークウェブ監視などの重要性を訴求していた。
ファイル内の機密情報を自動検出してマスキングする「プライバシー保護型ストレージ」や、生成AIに与える情報から個人情報を検知し、入力前に取り除く「生成AIプライバシーガード」などを展示するNTT東日本の担当者も「来場者の数も関心も高まっていると感じる」と話す。同社も前年にも出展していたが、今回のほうがブースへの来場も多いという。
「経営層からの問い合わせが増えた」 顧客層にも変化
展示会だけでなく、日常的な問い合わせも増えているようだ。2社に加え、ネットワークセキュリティの支援サービス「ロリポップ!ゼロトラストリンク byGMOペパボ」を展示していたGMOペパボや、クラウドサービスの安全性評価を手掛けるアシュアード(東京都渋谷区)に話を聞いたところ、不正アクセスの発表が増え始めた9月下旬以降、問い合わせ数が急増しているとの回答があった。
このうちGMOペパボやアシュアードでは、問い合わせの内容にも変化が出ている。2社の担当者によれば、以前は企業の情報システム部門の担当者からの相談が中心だったが、最近は経営層から指示を受けての問い合わせや、経営層が直接問い合わせてくるケースが増えているという。
セキュリティを強化するよう指示されたものの、何から手を付ければいいか分からない……といった相談も増えたと2社。対策の必要性は理解していても、具体的な進め方を模索する企業が多いようだ。
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