与党リクード、第1党困難か ネタニヤフ首相の進退焦点―27日、イスラエル総選挙
イスラエルのネタニヤフ首相(中央)=22日、中部ネタニヤ(AFP時事)
【エルサレム時事】イスラエルで27日、総選挙が行われる。選挙戦終盤の世論調査によると、アイゼンコット元軍参謀総長率いる中道野党ヤシャルが最多の支持を集め、ネタニヤフ首相の右派与党リクードが第一党の座を失う公算が大きくなっている。
ネタニヤフ首相に賛否 与党牙城で支持離れも―イスラエル総選挙
パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスによる2023年10月の対イスラエル越境奇襲攻撃後、初めての総選挙。在任期間で歴代最長の通算約19年首相を務めるネタニヤフ氏が退陣するか否かが最大の焦点だ。
ハマスによる奇襲の兆候を見逃したネタニヤフ氏は責任逃れを続け、野党側の支持拡大につながった。商都テルアビブでは24日、見逃しの原因解明に向けた国家調査委員会設置などを求める抗議集会が行われ、アイゼンコット氏が姿を現すと、観衆から「次の首相だ」と掛け声が上がった。
国会定数120の総選挙は比例代表制で行われ、有権者は政党に投票する。地元メディアが23日に報じた複数の世論調査の平均予想獲得議席数は、ヤシャルが22.3議席でリクード(20議席)をリードする。両党とも単独過半数には遠く及ばず、政権樹立には他党との連立が不可欠。ヤシャルなど反ネタニヤフ陣営は54議席で、リクードを中心とするネタニヤフ陣営(50議席)を上回る。
両陣営とも過半数に達しない場合、選挙後の連立工作が勝敗を分けることになる。現時点でネタニヤフ陣営のユダヤ教超正統派政党は、超正統派市民の徴兵免除を巡りネタニヤフ氏との確執が伝えられており、反ネタニヤフ陣営が水面下で動向を探っているとの情報もある。
一方、アイゼンコット氏は、いずれの陣営にも属さないアラブ系政党との閣外協力を排除しない方針とされるが、反ネタニヤフ陣営内にはアラブ系への拒否感が強い。ネタニヤフ氏がこうした温度差に付け込んで切り崩しを図る可能性もある。
いずれの陣営も連立工作に失敗し、再選挙を余儀なくされる展開もあり得る。イスラエルでは19~22年、5回の選挙が行われた。21年には、1948年の建国後初めてアラブ系政党が加わる連立政権が発足したが、「反ネタニヤフ」以外では足並みがそろわず、約1年で崩壊した。
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