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Sunday, November 8, 2026

[ITmedia ビジネスオンライン] “おいしい魚”を届けられないかも──スシロー、漁業の危機にどう挑む? 富士通とタッグ、AIで「海を解剖」するワケ

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 海洋テックに関するパネルディスカッションの最中に、こんな宣言が飛び出した。“おいしい魚”をこれからも食べ続けられるようにするため、回転ずしチェーン「スシロー」が手を組んだのは、異業種であるIT大手の富士通だ。

 日本は豊かな漁場に恵まれている。しかし、漁業や養殖の担い手の高齢化が進み、日本近海の海水温も世界平均の2倍以上のペースで上昇していることから、海の恵みを食卓に届け続けることが難しくなりつつある。その一方で、世界的なすし人気を背景に、日本の水産物への需要は高まっている。

 生産者や外食チェーンもそれぞれ対策を進めてきたが、1社で取り組むには限界がある。そこで、高知県の宿毛(すくも)湾を舞台に、異業種が連携し、新たな海洋産業を生み出すための実証が始まろうとしている。

photo 左から高知銀行の河合祐子氏、極洋の林泰史氏、FOOD&LIFE COMPANIESの荒谷和男氏、富士通の山田亜紀子氏、Carbide Venturesの堀内健后氏(筆者撮影、以下同)

本記事は、電子情報技術産業協会(JEITA)が主催したイベント「CEATEC 2026」(10月13~16日開催)の海洋デジタル社会パビリオン特別セッション「日本の海に、ブルーシリコンバレーは作れるか?」を取材したもの。

平均年齢54.3歳 シニア化が進む養殖現場

 実証の場は、水産大手である極洋(東京都港区)の子会社、クロシオ水産(高知県大月町)が提供する。同社は四国西南部に130基のいけすを持ち、年間出荷数はマダイが30万尾、ブリとヒラマサの交雑種であるブリヒラが10万尾に上る。

 しかし、12人いる従業員の平均年齢が54.3歳で高齢化が進んでいる他、海水温の上昇も問題視されており、現在の漁場で既存の魚種を育てることが難しくなってきた。

 一方、世界の食用魚介類の消費量は、1人当たり年9.0キロ(1961年)から20.4キロ(2023年)へと倍増している。極洋の林泰史氏(生鮮事業本部 資源開発部 部長)は「このままでは、衰退の速度に、開発や課題解決の速度が追い付かなくなる」と指摘して「多くのプレーヤーが参加できるオープンイノベーションの場が必要だ」と語る。

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