太陽光発電がついに全世界の発電量で原子力発電を上回る
レポートでは再生可能エネルギーによる発電量が年々増加しており、原子力による発電量を上回り始めていることが報告されています。2025年3月には世界の月間風力発電量が月間原子力発電量を上回り、4月には太陽光発電も原子力発電を上回ったとのこと。世界の月間太陽光発電量が原子力を上回ったのはこれが初でした。
その後2025年3月~2026年6月にかけて、太陽光発電または風力発電のいずれかまたは両方が原子力による発電量を上回る月が継続。2026年3月~5月にかけては、太陽光発電と風力発電の月間発電量はいずれも原子力発電を上回りました。2025年全体の発電量を見ても、太陽光発電は原子力発電を上回っていたと報告されています。
以下のグラフは全世界における月ごとの発電量をエネルギー別に表したもので、紫色が原子力、水色が風力、オレンジ色が太陽光です。グラフの左端である2019年1月の段階では原子力が風力・太陽光を大きく上回っていましたが、原子力の発電量は2026年までほぼ変わっていないのに対し風力と太陽光の発電量は着実に増加していき、次第にその差が縮まっているのがわかります。2023年には風力発電量が原子力に匹敵する月も現れ始め、2026年6月の発電量は太陽光が326TWh、原子力が218TWh、風力が215TWhとなっています。
レポートによると、2025年には太陽光の発電容量が前年から510GW増加して2383GW(前年比27%増)となり、風力発電容量は前年から159GW増加して1291GW(前年比14%増)となったとのこと。これに対して原子力の発電容量は前年からわずか1.5GW増加した399.5GWにとどまり、ほぼ横ばい状態であることがわかります。
レポートを監修したフランスの原子力エネルギーコンサルタントであるミクル・シュナイダー氏は、「原子力産業の現状は、原子力が活況を呈する分野だと期待していた人々にとって、非常に厳しい現実を突きつけるものです」「世界の太陽光発電量は驚異的な30%増を記録し、初めて原子力発電の年間発電量を上回りました。思わず『重要なのは成長率だ!』と言いたくなります」とコメントしました。
非営利ウェブサイトのOur World in Dataが公開している以下のグラフは、全世界発電量のシェアをエネルギー源ごとに表したもの。こちらのグラフでは、2025年の発電量に占める割合は多い順に原子力(緑色)、太陽光(赤色)、風力(紺色)となっていますが、この3つの差がほとんどなくなっていることがわかります。
また、レポートではバッテリーコストの低下が、太陽光発電の継続的な拡大を可能にする可能性も指摘されています。再生可能エネルギーによる発電量は変動制が高いため、太陽光発電施設と余剰電力を貯蔵するバッテリー設備の接続が進めば、より太陽光発電の収益性が増すというわけです。
今回のレポートはソーシャルニュースサイトのHacker Newsでも話題になっています。あるユーザーは、原子力は太陽光や風力と比べて発電容量あたりの発電量がかなり高いものの、実際の発電量ではすでに太陽光がリードしていると指摘。太陽光発電の成長は著しく、数年後には水力発電による発電量を上回るだろうと予想しました。
Solar surpasses nuclear power globally for first time | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=50131256
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