[ITmedia ビジネスオンライン] イオンが進める“思いっきり偏った”経営候補の人材選び 何を重視する?
「人間は100以上の認知や心理的なバイアスを持っているといわれています。人を評価したり選んだりする以上、バイアスはかかる。であれば、思い切りかけようというのが発想です」
イオンの人材育成部長を務める吉田元氏はこう話す。ここでいうバイアスは、同社が大切にしてきた考え方や経営知見を判断基準として適用することを指す。
優秀な人材を選ぼうとすると、評価する側と似たタイプの人材が選ばれやすくなる。そこで、AIを活用し、同社が本当に重視する要素でフィルターをかけた上で、人材選びを進めることにした。
本稿はエクサウィザーズが10月14日に開催した「AI Innovators Forum 2026」のセッション「創業以来の経営知見を『判断の軸』に イオンがAIで組み替える経営人材の見立てと育成」を基に構成。
“思いっきり偏った”経営候補の人材選び 何を重視する?
経営人材を育成するためには、実績が十分に積み上がる前から将来の候補者を見つけ、計画的に育てることが求められる。一方、業績などの定量的な指標だけで、その人が経営人材としてふさわしいかどうかを判断するのは難しい。評価する側の経験や感覚に頼れば、知らず知らずのうちに、似たタイプの人材を登用してしまう可能性もある。
「優秀な人を評価するとなると、理由も似たようなものになりがち。そうすると、結果的に同質化してしまいます」と吉田氏は話す。
そこで同社が採用したのが、優秀な候補者を絞り込んで選び出すのではなく、自社が大切にする考え方を備えているかどうかを基準にフィルターをかけ、合致しない人材を外していくというアプローチだった。重視する基準を共有した上で、それ以外の部分では多様な人材が残ることを目指している。
この仕組みの土台となるのが、イオンが創業以来培ってきた経営理念や行動原則を体系化した「経営知見(Regulus/レグルス)」だ。これをエクサウィザーズが提供する人材アセスメント「DIA ver3.0」と組み合わせ、それらの理念や原則がどの程度体現されているかを可視化する。加えて、AIロールプレイングサービス「exaBase ロープレ」などを活用し、経営幹部候補の対話力や企画・提案力の育成にも取り組む。
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