[ITmedia ビジネスオンライン] 主戦場が変わった――“AIによるAI開発”現実に 「新モデルが毎月登場」の裏側、KDDI傘下のELYZAトップに聞く
KDDIグループでAI開発を手掛けるELYZA(イライザ、東京都文京区)は10月2日、AIがAI自身を開発する「再帰的自己改善」(RSI:Recursive Self-Improvement)に取り組む研究組織「ELYZA RSI Research」を設立したと発表した。AI開発を加速させ、海外のフロンティアAIに代わる選択肢を提供したい考えだ。
「米OpenAIや米AnthropicなどのフロンティアAIがどんどん高性能化している。背景にあるのが『AIによるAI開発』の改善ループだ。従来は人が担っていた開発作業を『AI化しよう』という動きが出てきている」――ELYZAの曽根岡侑也氏(CEO)は、同日の記者説明会でこう説明する。
同社はELYZA RSI Research設立前からRSIの研究を進めており、AI開発の効率化を実現。問い合わせ対応では、タスクの完遂率が約47%から約61%へと改善した。同精度のまま推論コストを約67%削減することにも成功している。
RSIに関する研究成果を踏まえて、フロンティアAI開発の裏側について曽根岡氏が語った。
「1カ月ごとに新モデルが登場」 フロンティアAIの最新動向は
曽根岡氏は、大規模言語モデル(LLM)の研究における主戦場が変わっていると指摘する。「要約などシンプルなタスクに関するLLMの性能は、2024年ごろに頂点に達しており、モデルごとに差異を感じられない状態だ」(曽根岡氏)
LLMの精度は、2024時点で頭打ちの状態だという(出所:ELYZA提供資料)
そこでAnthropicやOpenAI、米GoogleなどのフロンティアAI開発企業は、より複雑なタスクでの性能向上を競っている。特に、創薬や化学、数学などの科学研究をAIで支援する「AI for Science」と、人間なら数時間かかるような複数工程にまたがる「長期タスク」をAIが自律的に完遂させる能力が重視されている。
例えば、約1万体のAIエージェントを稼働させて数学の未解決課題を解決した事例や、OpenAIの最新モデル「GPT-6 Atlas」のようにPCを操作してタスクを遂行するケースがある。AIのこうした目覚ましい進化を支えているのが、AIによるAI開発だという。
AIによるAI開発によって、研究開発のスピードが格段に速まった。曽根岡氏は「2025年までは3カ月ごとに新しいモデルが登場していたが、今は1カ月ごとに新モデルが出続けている」と話す。
KioskNews shows a cleaned-up reading view extracted from the publisher’s page — the original always lives on their site, not ours.
