[ITmedia News] Microsoft、7?9月期は19%増収 Azureは48%増、AI需要が成長けん引
米Microsoftは10月28日(現地時間)、2027年度第1四半期(2026年7~9月)の決算を発表した。売上高は前年同期比19%増の922億7900万ドル、GAAPベースの純利益は32%増の366億2900万ドル(希薄化後1株当たり利益は4.92ドル)だった。
米OpenAIへの投資による影響を除いた非GAAPベースでは、純利益は18%増の364億2200万ドル(1株当たり4.89ドル)となる。OpenAIへの投資は当四半期の純利益を2億700万ドル押し上げた。前年同期には約31億ドルの損失を計上していたため、GAAPベースの増益率は非GAAPベースを大きく上回った。
サティア・ナデラ会長兼CEOは発表文で、「われわれは技術スタック全体にわたり、より高い能力、選択肢、制御性、コスト効率を顧客に提供している」と述べ、企業が独自のAIを構築・保有できるよう支援し、AIエージェントの安全性とセキュリティを確保することで、幅広い業界での導入拡大につなげていると強調した。
エイミー・フッドCFOは、Microsoft Cloudの売上高が30%増の639億ドルに達し、成長が加速したと説明。売上高、営業利益、1株当たり利益のいずれも同社の予想を上回ったとしている。
部門を2つに再編 Azureは48%増
Microsoftは今四半期から事業セグメントを従来の3部門から2部門に再編した。「Agents and Infra」はAzure、Microsoft 365、GitHubなどのクラウド・AI・企業向け事業を、「Devices and Consumer」はWindows、Xbox、検索広告、デバイスなどの事業をそれぞれ含む。
Agents and Infra部門の売上高は25%増の767億9500万ドルだった。「Azure」の売上高は48%増と、前四半期の43%増から増収ペースが加速した。「Microsoft 365」の商用クラウド売上高は報告ベースで17%増、前年同期の収益認識による影響を調整すると18%増だった。
Agents and Infra部門(画像:Microsoft)
企業向けのAI開発基盤「Microsoft Foundry」の顧客数は12万社を超え、売上高は前年同期の3倍以上になった。AIエージェント管理基盤「Agent 365」に登録されたエージェント数は5000万を超え、前四半期比30%以上増加した。
一方、Devices and Consumer部門の売上高は3%減の154億8400万ドルだった。トラフィック獲得コストを除いた検索広告売上高は12%増だったが、Windows OEMおよびデバイスの売上高は22%減、Xboxコンテンツおよびサービスの売上高は2%減だった。Windows OEM単独では27%減となり、前年同期の「Windows 10」サポート終了に伴う需要の反動やPC市場の需要低迷などが影響した。
Devices and Consumer部門(画像:Microsoft)
ナデラCEO、独自AIモデルの開発方針を説明
業績発表後のネット会見でナデラ氏は、Microsoft独自のAIモデル開発について、最先端モデルの公開から3~6カ月以内に、学習コストを大幅に抑えながら同等の能力を実現することを目指していると説明した。新たな基盤モデル「MAI Base 2」の事前学習を完了したことも明らかにした。このモデルは、同社がテストした他のオープンウェイトモデルに比べ、学習時の計算効率が4~12倍高かったという。今後、推論、コーディング、サイバーセキュリティ向けのモデルに活用する計画だ。
AIサービスの利用も拡大している。Copilotのデイリーユーザー数は前四半期比約50%増、前年同期比では5倍以上になった。5万シート以上を契約する顧客数は前年同期の8倍以上に増加し、独Volkswagenは33万人以上の従業員への導入を決めたという。
ソフトウェア開発でもAIエージェントの利用が拡大している。ナデラ氏によると、GitHub上でエージェントが作成するプルリクエスト(PR)は過去6カ月で6倍に増え、現在では全PRの3分の1以上を占めている。
AIインフラへの投資も続ける。当四半期には5大陸に24のデータセンターを追加した。ナデラ氏はNVIDIAの次世代GPU「Rubin」の導入を始めたことや、独自AIチップ「Maia 200」による処理効率の改善についても説明した。
10~12月期の業績見通しについては、売上高を960億~971億ドル(前年同期比18~19%増)と予測している。Azureの売上高は為替変動を除いたベースで49~50%増を見込む。設備投資は500億ドル超を見込む。
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