【ルポ】抗菌薬「ペニシリン」原薬国産化工場の熱気…医薬品のチャイナ・リスク回避に本腰、サプライチェーン調査へ | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

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創薬力の向上と併せて、日本の医療の重要課題に上がっているのが原薬の中国依存だ。特集【製薬 逆風下の勝ち筋】の本記事は、抗菌薬「ペニシリン」原薬の国産化に取り組むMeiji Seikaファルマ工場からの現場報告。中国依存の危うさと、脱却の壁になっている構造を解き明かす。
岐阜県西部の北方町(きたがたちょう)。岐阜市の西隣、濃尾平野の田園地帯の一角にMeiji Seikaファルマの岐阜工場はある。面積は15万㎡。敷地に入ると、大型のクレーンが天高くそびえ立っていた。辺りにはには金属音も響き渡る。今年6月に着工した無菌原薬製造棟の建設現場だ。
抗菌薬を製造するこの岐阜工場は、同社の小林大吉郎会長が「更地にして売却しようと考えたこともある」と語るほど、その存在意義が薄れた時期があった。ところが2023年、医療に欠かせないペニシリン系抗菌薬の原薬を製造する国家プロジェクトの重要拠点に位置づけられたことで、息を吹き返している。

工場敷地内では、無菌原薬製造棟の建設が始まっていた(写真:尾形文繁)
工場内は熱気に満ちていた。「つい先ほど菌株を入れたばかりです」。培養棟を案内してくれた工場スタッフが言う。ペニシリン原薬の発酵原料となる菌が、重量20トンの培養槽に投入されたばかりだという。記者がタンクの中をのぞき込むと、褐色の液体がぐるぐるとかき回されているのが見えた。小指の先ほどの量だった菌が、一気に増殖されているのだという。
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のなか だいきDaiki Nonaka
熊本県生まれ。週刊誌記者を経て2018年に東洋経済新報社入社。東洋経済編集部。
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いんなみ しほShiho Innami
早稲田大学卒、同大大学院修了後、東洋経済新報社に入社。流通・小売業界、総合電機、介護業界などの担当記者、『週刊東洋経済』の巻頭特集の担当を経て、現在は医薬品業界を担当。働き方改革、ジェンダー問題などに関心。
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