知的財産にタダ乗りするAI企業、トークン・エコノミーの「泥棒」取り締まりは音楽業界の仕組みにヒントがある | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

ネット掲示板で有名なレディットは、投稿コンテンツをAIの訓練用に有料で使わせるライセンス契約をグーグルやオープンAIと結んだ(写真:ブルームバーグ)
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デジタル・プラットフォーム企業は過去20年以上にわたり、私たちの関心やソーシャルなやりとりを収益に変えてきた。今日ではAI(人工知能)が、私たちの共同の知的財産を新たな鉱脈にして価値を抜き取るようになっている。記事、写真、プログラム、動画、コメントというように、ネット上にあるあらゆるコンテンツがAIを訓練するデータ(いわゆる「トークン」)に転換され、デジタル企業に収益をもたらす素材とされるようになったのだ。
私たちのアテンション(注目や関心)を金もうけの資源とするアテンション・エコノミーに対して、私はこれを「トークン・エコノミー」の新段階と呼んでいる。
トークン・エコノミーは知的財産が価値の源泉
チェコ・プラハに本拠を置く国際的NPO「プロジェクト・シンジケート」は多くの有力者の論評・分析を配信しています。「グローバルアイ」では、主に同シンジケートのコラムの中から厳選して翻訳・配信しています
トークン・エコノミーはインターネットユーザーの生み出す大量のコンテンツを土台としているため、AIの学習データを管理するルールを一握りのテック企業の手に委ねておくわけにはいかない。人類共同の知的財産がAIにとって欠かせない価値の源泉になったのだとしたら、それはデジタル共有資産として管理されなくてはならない。そうした資源へのアクセス条件を共同で交渉し、もたらされる価値をもっと公平に分かち合う新しい仕組みが必要だ。
AIの訓練への利用に関し、法的な権利を行使して対価を請求したり、利用の停止を求めたりできる個人も理論的にはいないわけではない。だが、アメリカのオープンAI、アンソロピック、グーグル、メタと直接交渉できる力をもったインターネットユーザーは事実上、皆無だろう。圧倒的な市場支配力を持つ巨大テック企業に立ち向かうには、ユーザーの立場はあまりに弱い。大企業相手にたった1人で対等な労働条件を引き出せる従業員がいないのと同じことだ。
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